数あるデリバリーの中でも、宅配ピザは特に人気の高いジャンルのひとつ。日本では米国発の「ドミノ・ピザ」が1985年に東京・恵比寿の店舗で宅配を始めたのを皮切りに、今では全国各地の都市部なら、いつでも気軽にピザを注文できるようになった。外食やほかのデリバリーに比べると価格は少々高めだが、メニューの種類が豊富で、基本的には注文から1時間に満たずに届けられる宅配ピザの登場が、外食（中食）産業に与えた影響は大きい。

そんな宅配ピザの先駆けでもある「ドミノ・ピザ」が、顧客からの「結構な無茶ぶり」な注文にも柔軟に対応してくれると、話題を呼んでいる。発端は1月21日のテレビ朝日系バラエティ番組「シルシルミシル」での放送。同番組によると、「ドミノ・ピザ」は次のような注文にも対応してくれるのだという。

☆「ドミノ・ピザ」の注文対応の例（「シルシルミシル」より）
・具のない、生地だけのピザでも売ってくれる。
→Mサイズは1,000円、Lサイズは1,500円。通常の生地だけでなく、ミルフィーユなども売ってくれる。

・トッピングのみでも売ってくれる。
→ピザを注文している場合に限るものの、トッピングだけを別パッケージに入れて売ってくれる。

・ハート型のピザを注文できる。
→通常は円形だが、希望を伝えれば生地をハート型にカットして作ってくれる。トッピングで文字を書く（「LOVE」など）こともOK。四角や星型も可能。ただし、お店が忙しいときや作業ができる店員がいないときは断ることもある。

・具をすべてトッピングすることができる。
→「ドミノ・ピザ」は全部で35種類の具材をトッピングメニューとして提供しているが、これをすべて載せたピザを注文できる。価格は15,800円で、焼き上げ時間は通常の2倍。（※品数や値段は店舗によって変わる）

この放送後、ネット掲示板やブログなどでは、「ドミノ・ピザ」に対する賞賛の声が上がった。「ハート型や星型はパーティとかに良さそう」「文字も書いてもらえるなんてスゴイ」「映像見たらもう注文したい自分がいる」など、その声はいずれも好意的な声ばかりだ。「顧客の要望にできる限り応えたい」という「ドミノ・ピザ」の気概が否定的に取られるはずはない。

ただ、いわば“裏メニュー”とも言える注文方法がテレビで放送されたことで、注文が殺到するのではないかとの懸念から、「クルーは大変だ」「中の人たち頑張れ」と、「ドミノ・ピザ」のスタッフを気遣う声も多い。提供されているサービスは良いものなだけに、反響が大きすぎて対応しきれない……との理由から、中止にならないことを祈るばかりだ。