アメーバブログが画像保存を呼びかけ、Seagate社製HDD問題に絡み。

2009/01/19 21:03 Written by Narinari.com編集部

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大手HDDメーカーのSeagate社のHDDに起きた不具合問題が大きな騒動となっている。この問題は昨年12月以前に生産された3.5型HDDの「Barracuda 7200.11」シリーズ、「DiamondMax 22」シリーズ、「Barracuda ES.2 SATA」シリーズの製品に“起動できなくなる不具合”という致命的な問題が発覚したもの。現在進行形で、世界中から「HDDを認識しなくなった」との被害報告が相次いでいる状態だ。

現在までに分かっている情報を簡単にまとめておくと、この問題で起きているのは、該当するHDDのファームウェアのバグにより、突如パソコンのBIOSからHDDが認識されなくなる(=起動できなくなる)という症状。物理的なHDDのクラッシュではないので、HDD内のデータが消えるというわけではないものの、BIOSが認識しない以上、内部のデータを復旧させるのは困難だという。ただし、ファームウェアのアップデートによって問題を回避できることも分かっており、Seagate社は現在、新しいファームウェアの提供の準備を進めているようだ。

この問題の影響は個人レベルにとどまらず、アメーバブログも「画像保存サーバーのハードディスク不具合について」との文書を発表。同ブログのシステムではブログのユーザ画像保存用サーバとしてSeagate社製の該当HDDを使用しているため、もしサーバのHDDが認識されなくなったときには画像が消失する恐れがあり、そうした危険に備えてユーザーには画像の保存を呼びかけている。

ただ、アメーバブログは「データディスクの冗長化に加え、2日に1回の頻度で全ユーザ画像のバックアップをとっており、今回のようなハードウェア不具合、ディスク破損、ハードウェア障害、ファイルシステム破壊が発生しても、大規模なデータ欠損の障害が発生するとは考えにくい(可能性が著しく低い)状況」としており、あくまでも万全を期するための呼びかけのようだ。アメーバはSeagate社に詳しい状況と対応プログラムの提供を問い合わせ中だが、現時点ではまだ回答を得られていないという。

Seagate社は2009年に入ってから約3,000人の人員削減計画や最高幹部の辞任、すべての従業員の給与引き下げが発表されたほか、HDD保証期間の短縮(5年→3年)が明らかになるなど、経営環境が厳しくなっているとの観測が飛び交っており、今回の大規模な不具合問題は今後の経営にも大きな影響を与えそうだ。

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