韓国からの猛抗議が要因か、アニメ「ヘタリア」が放送中止に。

2009/01/16 20:55 Written by コジマ

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世界各国のお国柄などを擬人化した歴史コメディーマンガ「Axis powers ヘタリア」。世界史を分かりやすく学べることで人気を博し、「ボーイズラブ」の要素が織り込まれていることから熱狂的ファンも存在する。当初は作者の日丸屋秀和氏が自身の公式サイトに掲載していたが、昨年からDVD化や書籍化され、売り上げも好調だ。

そんな「ヘタリア」が、1月24日放送開始を予定していたアニメ化に伴う韓国からの抗議で一躍注目を浴びたのはご存じのとおり。韓国ではネットユーザーを中心に、脇役である韓国キャラクターの描かれ方について「侮辱している」などと猛反発し、アニメ版の放送中止を求める署名運動にまで発展、果ては竹島問題に結び付ける騒動となった。

これに対し、放送を担当するCS放送局キッズステーションは当初、「韓国キャラクターは登場しない」などとして静観の構えをみせていたが、1月16日に急遽、放送中止を発表した。

「韓国」はウェブ版に登場するキャラクターで、作者の紹介によると「『〜だぜ!』口調のゴーイングマイウェイ青年。思いついたら一応起源主張してみるのが日課。普段はだぜ!口調だけど、目上の人を大事にする習慣のため目上の人には一応敬語を使っているんだぜ。趣味は留学とドラマ鑑賞。カナダがお気に入りらしいが…。インターネットとゲーム大好き」とされている。

実際に登場するのは、「初登場なのに落書き扱いなんだぜ」「なんだぜ3本ノック」「韓国ネタ」「ブリタニアエンジェル」の4つの短いエピソードのみ。少々揶揄している向きがあるものの、内容からは作者が韓国ドラマなどを鑑賞していることなどが読み取れ、決して「嫌韓」な人物ではないようだ。

ところが、韓国のネットユーザーは自国キャラクターの描かれ方について猛反発し、現地メディアもこの問題を報じる事態となった。韓国メディアは、日章旗が大好きで常に持ち歩いている点、何でも日本のマネをする点、米国にすぐ依存する点、中国を「兄貴」と呼んでいる点、いつも「ウリナラマンセー(わが国万歳)!」と叫ぶ点、何でも韓国起源を主張する点などを、「侮辱」と分析した。また、「日本」(男性キャラクター)の胸を触ろうとすることについては、「独島(竹島)領有権問題と関連があるようだ」とまでしている。

ヘタリア製作委員会は放送中止の理由を「放送局の都合」としており、放送局のキッズステーションは「諸般の事情」としているが、韓国からの抗議が要因になったのは否めないだろう。ただ、携帯・ブロードバンドでの配信は予定どおり1月から開始するという。

「ヘタリア」はダメな人を表す「ヘタレ」と「イタリア」を組み合わせたもの。主人公のイタリアをはじめ、他国キャラクターも韓国キャラクターに負けず劣らずコミカルに描かれている。

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