米TVドラマ「プリズン・ブレイク」放送終了決定、第4期は全話放送。

2009/01/14 23:27 Written by コジマ

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米テレビドラマの中でも、日本で1、2位を争う人気作品となっている「プリズン・ブレイク」。米国でも注目度は高く、第1シーズン(2005年8月〜06年5月放送)の平均視聴者数は1000万人を記録し、同年度のゴールデングローブ賞やエミー賞などに輝いている。

しかし、この作品の主題である「脱獄」は第1シーズンで完了しており、その後を描いた第2シーズンでは平均視聴者数が940万人に低下。日本テレビ系でも放送を終えた第3シーズンでは再び「脱獄」を描いたものの、全米脚本家組合による長期ストライキの影響でエピソード数を減らしたこともあり、平均視聴者数は820万人まで減少した。

この第3シーズン短縮による質の低下は致命的で、米テレビ情報サイト「AOL Television」が視聴者60万人以上を対象に行った調査では、「終わっている番組」部門で5位タイという不名誉な結果が出ている。現在放送中の第4シーズンでも、視聴者数の低迷は解消されていない。

こうした状況にもかかわらず、制作を担当している米フォックス・エンターテイメントは、主人公マイケル・スコフィールド役を演じるウェントワース・ミラーら主要キャストと第7シーズンまでの契約を結んでいたが、昨年11月に第4シーズンで予定されている全22話のうち16話までしか制作会社に発注していないことが判明。米芸能情報誌ハリウッド・リポーターなどは「打ち切りがほぼ決定した」と報じた。

そんな中、フォックス・エンターテイメントのケビン・ライリー社長が、米テレビドラマの新作発表会である「TCAプレスツアー」で「プリズン・ブレイク」の放送終了を明言した。4月から放送を再開する第4シーズンの残り6話で幕を閉じるという。全22話を放送するため、「打ち切り」だけは免れる形となった。

ライリー社長は、放送終了の理由として「『プリズン・ブレイク』で伝えたいことはすべて描き尽くした」と述べているが、視聴者数の低迷が原因である点は否めない。日米の熱心なファンからは悲しみの声が上がっているものの、第4シーズンの全話が放送されることに安堵している人も少なくないようだ。

同社長は「最後は力強く終わりたい」とも語っており、米メディアは第22話の後に追加で2話分の制作を発注するのではないかと見ている。いずれにせよ、日米を熱狂させたメガヒット作品にふさわしい、壮大な終幕に期待したい。

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