1992年に26歳の若さで突然この世を去った尾崎豊。残した名曲は数知れず、没後15年以上経った現在も多くのファンに愛されている「伝説の歌手」だが、そんな尾崎豊の長男・裕哉さんが歌う「I LOVE YOU」と「15の夜」の動画がYouTubeで公開され、父を彷彿させる歌声にさまざまな反応が出ている。

この動画は「尾崎裕哉 I LOVE YOU」「尾崎裕哉 15の夜」と名付けられたもので、YouTubeに公開されたのは昨年12月29日のこと。動画の説明書きには「あるPARTYで尾崎豊の息子の裕哉くんが歌った」とあるが、詳細は不明だ。

どちらの動画もパーティ会場のステージでカラオケ装置を使って「I LOVE YOU」と「15の夜」を熱唱しているが、その声はまるで尾崎豊の生き写しのよう。会場には多くの客がいたようだが、裕哉さんの見事な歌いっぷりに大歓声が沸き上がり、拍手が鳴りやまない様子がよく分かる。

YouTubeのコメント欄には「はにかんだ笑顔と声が似てるね」「正直、鳥肌が立ちました 遺伝子って強いんですね 感動しました」「声がそっくりで、感動した」「尾崎そのものだね！カッコイイ」などの絶賛の声がズラリと並ぶ。多くは尾崎豊を思い起こさせる裕哉さんの歌声に素直な驚きの反応を示しているが、一部「オヤジの方が遥かにうまいな」などの辛口の意見も。YouTubeの動画が転載されたニコニコ動画でも、同様の反応が見られる。

実は裕哉さんの歌声が公に披露されるのは、これが初めてではない。2004年3月に発売された尾崎豊の追悼トリビュートアルバム「BLUE」にユニット「Crouching　Boys」のメンバーとして参加。「15の夜」を歌ったが、この楽曲はかなりアレンジされており、ファンの間では否定的な意見が多かった。以降、尾崎裕哉さんは表だった音楽活動はしておらず、2007年頃まで米国で生活をしていたという。

1989年生まれの裕哉さんは今年20歳。音楽が好きで、父・尾崎豊が大好きだとも伝えられているが、今後、歌手の道に進むのかはまだ分からない。その素質や話題性から、レコード会社や芸能事務所が虎視眈々とデビューのチャンスをうかがっているのは想像に難くないが、“芸能界”という魔物の食い物になることなく、良き道に進めることを願うばかりだ。