浅田真央をめぐる日韓の報道姿勢に批判殺到「悪意に満ちている」。

2008/12/16 23:09 Written by コジマ

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ジュニア時代からしのぎを削り、現在はシニアで他の選手と別次元の戦いを繰り広げているフィギュアスケートの浅田真央選手(中京大中京高)とキム・ヨナ選手(韓国)。2人のライバル関係が、フィギュアスケート界をより面白く、そして盛り上げているのは間違いないだろう。しかし、浅田選手に対する韓国メディアの報じ方は、「国民の妹のライバル」以上の行き過ぎがしばしば指摘されている。

こうした中で、キム選手の地元・韓国で今季最初の大きな国際大会、グランプリ(GP)ファイナルが開かれた。結果は浅田選手がフリーで逆転し、キム選手の3連覇を阻止。2005年以来2度目の金メダルを獲得した。日本では浅田選手の優勝後インタビュー場面が瞬間視聴率40.1%を記録したが、韓国でもキム選手の得点が出たシーンで瞬間視聴率42.4%。両国にとっていかに関心が高いスポーツであるかが分かる。

そのため、GPファイナルの結果は日韓のメディアがこぞって報じたが、その内容に日本から批判が殺到している。意図的に浅田選手を貶めるようなものだったため、「悪意に満ちている」との声も上がっているようだ。

韓国のニュースサイトではキム選手の敗退を報じるとともに、「浅田真央が美しい演技を披露した」として写真を掲載。しかし、その写真はジャンプ中に顔をゆがめたもの。また、関連画像では「浅田真央・屈辱写真」として練習中のスピンでさらに顔をゆがめた写真を掲載した。

美しい演技とは裏腹に高度な身体能力が要求されるフィギュアスケートの選手たちは、ジャンプやスピン中、瞬間的に苦悶の表情を浮かべる。その一瞬をとらえた「悪意ある」写真を掲載したことに、日本のネットからは怒りが殺到。特に関連画像が練習中のものであるうえに「屈辱写真」とメディアが紹介していることに、その品位を疑う声を上がっている。

一方、日本のメディアに対しても、ある朝の情報番組などの内容に批判が寄せられた。この番組では、大会終了翌日の放送で「浅田真央逆転Vも… キム・ヨナ“実力”に差」と題してGPファイナルを特集。その内容は「浅田選手よりもキム選手のほうが実力が上」と視聴者に感じさせるようなものだった。さらに、衣装のセンスやCM数などを持ち出してキム選手のほうが優れているとしたため、ネットなどでは「偏見ではないか」「捏造だ」とする声が殺到している。

このほか、巨大掲示板「2ちゃんねる」でサーバーに負荷がかかり、一部が閲覧できない状態が続いた。これについて管理者が「サイバー攻撃」元のIPアドレスを開示したところ韓国を示すものが多く含まれていたことから、韓国からの「サイバー攻撃」を指摘する説が流れている。

一方、中国のスポーツ専門サイト「騰訊体育」は、キム・ヨナ選手の“ホーム”で優勝した浅田選手に対して「魔物がいるリンクで、得がたい結果を出した」との論評を掲載。「浅田選手にとっても、日本のフィギュアスケート界にとっても、キム選手の応援がすさまじい韓国で勝利したことに特別な意味がある」など、その優勝を高く評価した。

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