「美味しんぼ」(雁屋哲/花咲アキラ)や「ミスター味っ子」(寺沢大介)と並ぶ、日本が誇る人気料理マンガ「クッキングパパ」が、11月27日に発売された最新の単行本でついに100巻の大台に到達した。マンガで100巻を超えた作品には「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治)や「ゴルゴ13」(さいとう・たかを)、「弐十手物語」(小池一夫/神江里見)、「美味しんぼ」などがあるが、講談社のコミックとしては「クッキングパパ」が初の快挙となる。
「クッキングパパ」は1985年から「モーニング」で連載を開始。料理マンガにありがちな「○○勝負」といったパターンを排し、料理をテーマの軸に据えながらも、全体的にはほっこりとした人情話や心温まる家族愛を描くことで人気を博してきた。1992年〜1995年にはテレビ朝日系でアニメ化されている。
また、今年8月にはフジテレビ系(制作はテレビ西日本)でドラマ化されたのも記憶に新しいところだ。ドラマ版では、主人公の荒岩一味役に「ぐっさん」こと山口智充を起用。その体格と顔立ちがキャラクターのイメージにうまくハマっていると、キャスト発表時点で大きな話題を呼んだ。
ところが実際に放送された内容が原作の雰囲気とは大きく異なるもの(※主に主人公以外のキャラクター設定によるもの)だったため、ファンからは否定的な意見が噴出。視聴率も9.8%と低調で、全体的に残念な出来となってしまったが、逆に言えば作品を愛するファンが多いからこその不満であり、皮肉にもドラマ版のデキの悪さが「クッキングパパ」の人気を改めて証明する格好となった。
「クッキングパパ」は今年1月に通算1,000話を達成している。100巻到達ともども、2008年はメモリアルイヤーとなった。
☆主な長寿マンガの単行本既刊数
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」161巻
「ゴルゴ13」150巻
「弐十手物語」110巻
「美味しんぼ」102巻
「クッキングパパ」100巻
「ミナミの帝王」95巻
「あぶさん」92巻
「静かなるドン」88巻
「あさりちゃん」87巻
「はじめの一歩」85巻
「パタリロ!」81巻
「釣りバカ日誌」73巻