ハリウッド版「鉄腕アトム」予告編に批判殺到、奇声上げて空を飛ぶ。

2008/11/22 00:12 Written by コジマ

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感情を持つ少年ロボットの活躍を描いた手塚治虫の名作マンガ「鉄腕アトム」。海外でも「アストロボーイ」の名前で知られ、誕生から50年以上経た現在も多くのファンに支持されている。そんな「鉄腕アトム」が、ハリウッドでフルCG映画化される。ワーナー・ブラザースが50億円の巨費を投じているこの作品は、2009年の公開を目指して現在製作中で、フレディ・ハイモア(「チャーリーとチョコレート工場」)をはじめニコラス・ケイジやドナルド・サザーランドらの豪華声優陣も話題となっている。

しかし、実写版「北斗の拳」や来春公開予定の実写版「ドラゴンボール」などがそうであるように、日本マンガを原作としたハリウッド作品に対する日本のファンの不信感は根強い。この「鉄腕アトム」のフルCG版「アストロボーイ」でも、昨年11月発表のコンセプトアートを見た多くのファンが落胆している。また、今年1月には監督交代劇があり、クオリティーを不安視する声も上がっていた。

こうした中で、製作を担当している香港大手アニメスタジオImagi Animationによる「アストロボーイ」の予告編が初公開されたが、その内容がさらなるファンの批判を呼んでいる。

予告編は、アトムの生みの親である天馬博士や、育ての親であるお茶の水博士も登場しているが、原作との乖離はそれほどではない。しかし、服を着たアトムが空を飛ぶ姿は原作を知る者に違和感を抱かせ、おまけにアトムは飛びながら「イィーヒッヒーッ!」との奇声を上げる始末。さらに、目からサーチライトを出しながら機械のように(ロボットだから当然なのだが)高速で地中を掘り進んでいくシーンは、原作のアトムが持つ温かみが感じられないほどだ。

映画情報ブログ「CIA☆こちら映画中央情報局です」によると、服を着たアトムは今月初め開催の「アメリカン・フィルム・マーケット(AFM)」で公開されていたようだが、奇声を上げて飛ぶ姿は初公開。本来のアトムから大きくかけ離れたキャラクターに日本のネット上では怒りの声が上がっており、同ブログも「現段階では手塚信者は絶対にこのアトムを支持しないと思います」としている。

実写版「ドラゴンボール」も情報が出てくるたびに物議をかもしているが、「アストロボーイ」がどんな作品になるのか、公開までファンの厳しい視線にさらされることになりそうだ。

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