「心臓なし」で118日間生存、心臓移植を受けた米国の少女に奇跡。

2008/11/21 15:03 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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米フロリダ州で過去4か月間に渡り、心臓なしで病と闘っていた14歳の少女がいました。一体どのようにして?

このたび心臓の移植手術を受け、術後も良好のため晴れて退院できたのは、ドザーナ・シモンズちゃんという女の子。彼女は心臓が肥大し、機能が衰えてしまう病気に犯されていました。そして今年7月、最初の心臓移植を受けたのです。

ところが、その心臓に対して彼女の体が拒絶反応を起こしてしまいました。そこで医師団はこの心臓をすぐに摘出。ドザーナちゃんの体が次の手術に耐えられるようになり、さらに次の提供者が現れてもう1度移植を試みられるようにと、人工血液ポンプを彼女の体に装着したのです。

そしてドザーナちゃんはその後118日に渡り、機械の力を借りて体内の血液を循環させるという状態に。これは成長期の子供に対しての処置としては前例がなく(成人では1年以上、心臓なしで生存したケースがあるそう)、医師団も彼女の生命力に驚いたそうです。彼女は腎臓の機能も失うなど、かなり危険な状態に陥ったこともありましたが、奇跡的な回復を見せました。

でも、ドザーナちゃんがこれから健康な生活を約束されているかというと、そう簡単な話ではありません。心臓移植を受けた患者は、50%の確率で次の12〜13年の間に再び新しい心臓を移植しなければならないからです。

それでも4か月の間、恐怖心と闘い、退院を果たしたドザーナちゃん。どうか健康でいられますように。

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