M・ジャクソンが「小室化」? 契約不履行でバーレーン王子から提訴。

2008/11/18 21:41 Written by コジマ

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1980年代、MTVとともに音楽界を席巻し、いまなお世界のファンを魅了し続ける「キング・オブ・ポップ」ことマイケル・ジャクソン。ジャクソン・ファイブ時代と合わせていくつもの記録を塗り替え、89年には米経済誌フォーブスから「年間売上げ高が1億ドルを超えた最初のエンターテイナー」、ギネス世界記録から「史上最も成功したエンターテイナー」などに認定されている。

80〜90年代にかけて5億ドル(約480億円)を稼いだといわれるマイケル・ジャクソンだが、性的虐待疑惑で逮捕された03年頃から「破産間近」との報道がされるようになった。米放送局CNNが当時伝えたところによると負債額は2億ドル(約192億円)とされていたものの、楽曲の印税だけで年間約20億円の収入があることなどから本人は破産寸前であることを否定。しかし今年10月には、2450万ドル(約23億5000万円)のローン支払いを滞納したことにより、米カリフォルニア州の大豪邸「ネバーランド」(面積は東京都千代田区とほぼ同等)の所有権を手放している。

そんなマイケル・ジャクソンが、バーレーン国王の次男、シェイク・アブドラ・ビン・ハマド・アル・ハリーファ王子から訴訟を起こされている。王子は、マイケル・ジャクソンがCDや自伝を発売する契約を守らなかったとしており、700万ドル(約6億7500万円)の返済を求めているという。民事訴訟ではあるが、著作権譲渡に関する5億円の詐欺容疑で逮捕された日本の音楽プロデューサー、小室哲哉を髣髴させる内容だ。

2人が出会ったのは、マイケル・ジャクソンが性的虐待疑惑で公判中だった03年。マイケル・ジャクソンは裁判終了後、王子らの招きを受けてバーレーンに一時移住している。当時に「破産間近」報道があり、本人が否定したのは上記のとおりだが、王子は「ネバーランド」の光熱費・水道代3万5000ドル(約340万円)や裁判費用220万ドル(約2億1000万円)を立て替えるなど、金銭的な支援を行っていたという。

06年には王子との合弁会社トゥー・シーズ・レコーズと契約。その際に、アマチュアのソングライターである王子が歌詞作曲した楽曲をマイケル・ジャクソンが歌ってCD発売し、売り上げをスマトラ島沖地震の被災者に寄付することのほか、自伝発行やミュージカル公演の約束を結んだが、すべて履行されることはなかったとのこと。王子は「支援はマイケルの才能に投資したようなものだった。彼はそれを、一緒に音楽活動することによって、返済すると話していた」(CNNより)と怒り心頭の様子だ。

これに対するマイケル・ジャクソンの反論は「当時は性的虐待疑惑の公判で精神的にまいっていた。契約を結んだというのは王子の勘違い」(産経新聞より)という苦しいもの。また、王子からの金銭支援も「贈り物だった」(AFPより)としている。

裁判はロンドンの高等法院で行われているが、マイケル・ジャクソンは出廷せずに米ロサンゼルスからテレビ電話で参加している。

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