試合会場はアキバ色、圧倒的に強い「コスプレ」キックボクサー。

2008/11/11 12:01 Written by コジマ

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ムエタイとの対戦から日本で生まれた格闘技、キックボクシング。漫画「キックの鬼」の題材となった沢村忠選手の活躍で一大ブームを巻き起こし、「K-1」の開催によって日本だけでなく世界的な人気を誇るようになった。

そんなキックボクシング界で異色のキックボクサー、長島☆自演乙☆雄一郎選手(魁塾)が話題になっている。「コスプレイヤー系格闘家」の自称どおり、アニメソングが流れる中をコスプレで入場し、会場をアキバ色に包む。ところがそんなアニオタが、試合になると一変。これまでの戦績は11戦11勝(7KO)と、名前や行動からは予想できない圧倒的な強さだ。ウェルター級王者の健太選手(ESG、K-1トライアウト合格者)らニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)の猛者を次々に破っており、すでに「侵略のアニヲタ野郎」との異名がつけられている。

その長島選手が、NJKFで新設されたスーパーウェルター級の初代王者に輝いた。12月22日に行われる格闘技イベント「DEEP PROTECT IMPACT 2008」への出場が決定しており、その試合で勝てばK-1へ出場する可能性もあるという。

長島選手といえば「涼宮ハルヒの憂鬱」のコスプレが一部で有名だが、入場の際は「らき☆すた」や「ローゼンメイデン」など、すべての試合で違う衣装を身にまとっている。古川照明選手(インスパイヤード・モーション)と対戦したNJKFスーパーウェルター級王座決定戦では、DTMソフトのキャラクター「初音ミク」のコスプレで登場。動画投稿サイト「ニコニコ動画」から誕生した「みくみくにしてあげる♪」が鳴り響く中で、ネギを両手に踊りながら颯爽と入場した。観客からは「乙! 乙!」のコール。ものすごい人気ぶりだ。

しかし、試合が始まると、元NJKFウェルター級1位の古川選手を圧倒。わずか64秒でTKOを奪い、スーパーウェルター級初代王座を手に入れた。NJKFのベルトが加盟ジム以外に流出するのは初のこと。コーナーポストにのぼって雄たけびを上げる長島選手に向けて、観客席からは祝福のネギが飛び交った。

「まだまだ ヌルオタなんだが皆に認めて貰えるような立派なアニオタになれるようにがんがるお」(公式ブログより)と語っているが、キックボクシングに関しては絶対的な自信があり、かねてから「アニメファンを動員したいなら俺を出せ」とK-1への出場をアピールしていた長島選手。この日も「このベルトを持ってK-1 MAXに挑戦したい。あと、もっとコスプレして自分を高めたい」(GBRより)とK-1参戦を宣言した。

そんな長島選手に対して、DEEPの佐伯繁代表は「コスプレで入場するところは(パンクラスの)佐藤光留とかぶる」(GBRより)としながらも、「DEEP PROTECT IMPACT 2008」で勝利すれば「DEEP枠」でK-1に推薦することを明言。うまくいけば、来年の「K-1 MAX」でお目にかかれそうだ。長島選手は、K-1での夢として「例えば、僕がK-1のリングで、ヤンキーキャラで売る我龍真悟選手とかとやったら面白いと思うんですよ。ヤンキーはオタクの敵じゃないですか。ヤンキーvsオタク、面白くないですか?」(R25より)と語っている。

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