イチローが8年連続ゴールドグラブ賞、守備率.986での受賞に批判も。

2008/11/06 23:54 Written by コジマ

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米国に渡って8年目の今季、日米通算3000安打や8年連続200安打(戦後初)をはじめ、日米通算500盗塁、メジャー通算300盗塁、8年連続100得点(8年連続200安打と合わせると戦後初)、3年連続両リーグ最多安打(史上初)など、数々の記録を達成した米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手。こうした記録の中でメジャー移籍以来、毎年獲得しているのがゴールドグラブ賞だ。

同賞は優れた守備の選手に贈られるもので、両リーグの各ポジションから1人(外野手は3人)が選ばれることから「守備のベストナイン」とも呼ばれている。昨季は中堅手にコンバートされたイチロー選手だが、守備率.998(1失策)、424刺殺、8捕殺の成績で見事受賞。守備位置転向での受賞に、本人も「僕にとって特別な賞」と語っていた。

こうした中で今年のゴールドグラブ賞が発表され、イチロー選手は8年連続で受賞した。ところが、日本のネットでは失策が多く守備率が低かった今季の受賞に疑問が噴出している。

今季は中堅手と右翼手を兼任したイチロー選手。センターでは守備率.995(1失策)だったが、ライトでは同.978(4失策)で、合計守備率.987(5失策)となっている。メジャー移籍以来、守備率が.990台を下回ったことのないイチロー選手にとって、5失策は過去最低の数字だ。

また、同賞を受賞した他の外野手の守備率を見てみると、イチロー選手と同じく8年連続で受賞したトリイ・ハンター外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)の1.000をはじめ、ネイト・マクロース外野手(パイレーツ)が.997、グレイディ・サイズモア外野手(クリーブランド・インディアンス)が.995など、すべて.990台。守備率.980台での受賞者はイチロー選手のみだ。

しかし、捕殺数でリーグのトップ5に入ったのはイチロー選手(11捕殺)のみとなっている。今季は失策が多かったものの、「レイザービーム」と称されるその肩で8年連続のゴールドグラブ賞を引き寄せたようだ。いつまで現役を続けるのかは分らないが、オジー・スミス氏の持つ13年連続受賞記録の更新も期待される。

一方、ナ・リーグ投手部門では、グレッグ・マダックス投手(ロサンゼルス・ドジャース)が自身の持つ史上最多記録を更新する18度目のゴールドグラブ賞を手にした。マダックス投手はすでに引退を表明しており、記録の更新は今回で最後となる。


◎2008年ゴールドグラブ賞受賞選手

【ア・リーグ】
投手 マイク・ムシーナ(ヤンキース)
捕手 ジョー・マウアー(ツインズ)
一塁手 カルロス・ペーニャ(レイズ)
二塁手 ダスティン・ペドロイア(レッドソックス)
三塁手 エイドリアン・ベルトレ(マリナーズ)
遊撃手 マイケル・ヤング(レンジャーズ)
外野手 トリイ・ハンター(エンゼルス)
外野手 グレイディ・サイズモア(インディアンス)
外野手 イチロー(マリナーズ)

【ナ・リーグ】
投手 グレッグ・マダックス(ドジャース)
捕手 ヤーディアー・モリーナ(カージナルス)
一塁手 エイドリアン・ゴンザレス(パドレス)
二塁手 ブランドン・フィリップス(レッズ)
三塁手 デビッド・ライト (メッツ)
遊撃手 ジミー・ロリンズ(フィリーズ)
外野手 ネイト・マクロース(パイレーツ)
外野手 カルロス・ベルトラン(メッツ)
外野手 シェーン・ビクトリーノ(フィリーズ)

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