「史上最高の助っ人」ランディ・バース氏、今は米州の上院議員。

2008/10/31 16:06 Written by Narinari.com編集部

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今なお「史上最高の助っ人」「伝説の助っ人」と呼ばれることも多い、元阪神のランディ・バース氏。日本球界を去った1988年から現在に至るまでの20年間に、日本球界で素晴らしい成績を残した外国人選手は数多いが、熱狂的な阪神ファンから支えられた人気と、「2年連続三冠王」という実績の両面で称えられたバース氏を超える選手は、そういるわけではない。

バース氏は引退後もサントリーの「モルツ球団」の試合や、日本のバラエティ番組の企画に頻繁に登場しているほか、今年も8月28日に甲子園球場で行われた阪神vs.中日の始球式に登板するなど、たびたび来日して元気な姿を見せてくれている。でも、そのほとんどは「元プロ野球選手」としての活動。それとは別の顔、日本ではあまり語られることのない米国での仕事をご存知だろうか。

一部のファンには周知の事実だが、実はバース氏は米オクラホマ州の上院議員を務めている。水頭症を患った長男ザクリー君の治療をめぐって球団と対立・解雇されたバース氏は、当時、地元に戻って牧場経営をしていると盛んに報道されていたため、そのままのイメージを抱いている人も多いが、地元市議を経験した後、2004年にオクラホマ州の上院議員選に出馬して見事に当選。現在も上院議員として福祉政策などに熱心に取り組んでいる。

そんなバース氏が、11月1日に京都で開かれる「源氏物語千年紀記念式典」出席のために再び来日中だ。今回はオクラホマ州副知事の訪問団の一員としての「公務」。10月30日には京都府の山田啓二知事を表敬訪問するなど、しっかりと上院議員の仕事をこなしているようだ。

米国ではバース氏の政治手腕に対する評価は高く、現在のオクラホマ州ではなく、国政への転身にも期待が寄せられているという。多くの阪神ファンは、いつかバース氏が監督やコーチで「阪神復帰」をしてくれないかと願っているが、野球とは違う道で成功を収めているバース氏が再びユニフォームを着る可能性は、残念ながらほとんどないと言っても良いだろう。ただ、現在もバース氏が日本を愛し、阪神ファンを愛していることに違いはない。「史上最高の助っ人」が政治家としてどのような道を歩んでいくのか、遠く日本から、今後の活躍を見守りたいところだ。

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