原監督就任で松井秀喜が一転WBC出場示唆 「できれば出たい」。

2008/10/30 23:09 Written by コジマ

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多くの野球ファンが夢見ていた松井秀喜外野手(ニューヨーク・ヤンキース)の国際大会出場。しかし、「ヤンキースで世界一を目指すことに集中したい」として出場を辞退した2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)をはじめ、松井選手の国際大会出場はこれまで一度もない。来年3月の第2回WBCについても「その時期に100%の状態にはならないと思う。プレーできる状況ではあると思うけど、100%じゃないのに出るのは失礼」として、出場打診があっても辞退する考えを示していた。

現在は9月に手術した左ひざのリハビリに励んでおり経過は順調なものの、ヤンキース内での立場が微妙なことから、万全な状態で来季を迎えるためにはWBC辞退もやむを得ないとの見方が大勢を占めている。

ところが、国内最後のシーズンで指揮を執っていた巨人・原辰徳監督のWBC日本代表監督就任が決定したことにより、松井選手の考え方にも変化が起きているようだ。産経新聞に対し「“そのとき”になってみないとわかりません」と語ったことから、同紙は「仮に王顧問や原監督から『100%でなくてもいいから出てくれ』と口説かれたら心は大きく揺れるはずだ」としていたが、ここへきて親しい関係者に「できれば出たい」と漏らしていることを東京スポーツが報じている。

松井選手は「監督によっても(出場するか否かの)違いはあるな」(同紙より)とも話しているが、同紙よると、さほど親しい関係でもない星野仙一氏が監督の有力候補だったことで気持ちが辞退に傾いていたという。しかし、「選手の力を引き出すのがとてもうまい」(同紙より)と尊敬する原監督の就任により、一転して再考する方向に気持ちが変化したのだとか。また、第1回大会辞退で潰した王貞治コミッショナー特別顧問の顔を立てることも考慮しているようだ。

松井選手のWBC出場については、父・昌雄さんも「日の丸のユニフォームを見てみたい気もします。まあ、ひざの状態次第で本人がどう考えるか。決断したら、その意思を後押ししたい」(同紙より)と語っており、11月下旬に予定している帰国時に相談されれば背中を押すのは間違いないだろう。

また、第1回大会で辞退したことで大きなイメージダウンを招いたことから、松井選手と関係の深い大手広告代理店関係者が「今回はWBCに絶対に出てもらいたいという意見で松井の周囲は一致している。これ以上、人気やイメージを低下させるわけにはいかない」(同紙より)と話しているとのことで、“大人の事情”も絡んで周囲も出場を後押しする構えのようだ。

王顧問はすでにメジャーリーガー総動員の意向を示しており、日本人メジャーリーガーたちもシアトル・マリナーズのイチロー外野手を中心に要請があれば出場する意思を確認し合っているという。指名打者専任となっても走塁面の不安は消えないが、松井選手の参加は「原ジャパン」の大きな力になるに違いない。

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