約束守った「ドクターペッパー」、すべての米国民に1本無料配布。

2008/10/26 10:10 Written by モノメトロ編集部

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「ドクターペッパー」を製造・販売するDr Pepper Snapple Groupが、今年3月、仰天の「約束」をして話題を呼んだ。ガンズ・アンド・ローゼズのニューアルバム「Chinese Democracy」が2008年内に発売されたら、元メンバーのスラッシュとバケットヘッドの2人を除いたすべての米国民に、「ドクターペッパー」を1本無料でプレゼントするというものだ。

ガンズ・アンド・ローゼズは長らくアルバムを制作していないバンドとしても有名で、最後のオリジナルアルバムは1991年に発売された「USE YOUR ILLUSION I&II」までさかのぼる。「Chinese Democracy」は、長らく発売が噂されてきたアルバムだが、発売の予定が浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返してきた。そんなガンズ・アンド・ローゼズに「ハッパをかける」意味合いでDr Pepper Snapple Groupが「約束」したのが件の全国民プレゼントだ。

この「約束」が功を奏したのか、結局「Chinese Democracy」は11月23日に発売されることが決定。Dr Pepper Snapple Groupにとっては幸か不幸か、「年内」に間に合ってしまったわけだ。

米国の人口は約3億人。「ドクターペッパー」の売値は75セント前後(70円程度)ながら、一般的にコーラ飲料の原価は20円程度(缶+原液)と言われているので、単純にこの原価例を「ドクターペッパー」に当てはめて計算すると、全国民に配布した場合には約60億円程度のコストが発生することになる。まさに大盤振る舞いだ。

とはいえ、これはあくまでも建前上の話。実際には全国民に送りつけるような方法を採るのではなく、「Chinese Democracy」の発売日である11月23日午前0時から24時間限定で、「ドクターペッパー」公式サイト(米国版)上の登録作業を済ませると無料クーポンが送られてくるという配布方法を採るため、そこまでのコストにはならない見通しだ。それでも太っ腹には違いない。

ガンズ・アンド・ローゼズのファンにとっても、「ドクターペッパー」のファンにとっても嬉しい結果となった今回の「約束」。ガンズ・アンド・ローゼズはプロモーション説を否定しているが、結果的には双方にとって上手いプロモーションになったのは言うまでもない。

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