停学者まで出したレイズのモヒカン流行、応援の定番になるか。

2008/10/24 21:22 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


今季、大方の予想を裏切る大躍進で米大リーグのア・リーグを制したタンパベイ・レイズ。球団創設以来、年間90敗を割ったことがないお荷物球団の97勝を記録する快進撃に、かつてのニューヨーク・メッツになぞらえ「ミラクルレイズ」と呼ばれ、初のリーグ優勝達成、そして初のワールドシリーズ制覇に向けて地元は大いに盛り上がっている。

そんなレイズで大流行しているのが、モヒカン刈りだ。これはチームに一体感出すために岩村明憲内野手が提唱したもので、シーズン終盤に選手の間で流行。ジョー・マドン監督も追随しており、現在は「レイ・ホーク」と呼ばれてファンにも浸透し、女の子までもモヒカンになるほどの一大ブームとなっている。

「レイ・ホーク」でチームへの愛情を表現した地元中学生が停学となる“事件”が起きたほか、ビキニラインの処理を「レイ・ホーク」にすることが流行し、さらにはシカゴ・ホワイトソックスのファンで知られる米民主党のバラク・オバマ大統領候補までも「レイズやファンの結束を見て、モヒカンにしようと思った」と告白。レイズの快進撃が続いていることもあって、ブームは終息しそうにない。

この「レイ・ホーク」がレイズにとっての定番応援となるのか、米放送局ESPNのトーマス・ノイマン記者が、ポストシーズンで流行した他チームの応援を例に挙げ、その可能性を探っている。

まずは、プロアメリカンフットボールNFLのピッツバーグ・スティーラーズが、1975年のプレーオフで導入した「テリブル・タオル(Terrible Towel)」が挙げられている。これは地元放送局の伝説的アナウンサー、マイロン・コープ氏が考案したもので、球団が公式に採用。そのシーズンのスーパーボウルを制したことから、30年以上経た現在も同チームの定番応援となっている。このタオルによる応援方法は大リーグにも波及し、日本のプロ野球でも見られる。

次は、プロアイスホッケーNHLデトロイト・レッドウィングスの「タコ投げ」。1952年に地元シーフード店を経営する兄弟が、タコの8本足をポストシーズンの8勝になぞらえ、リンクに1匹のタコを投げ込んだのが起源なのだとか。その霊験はあらたかで、レッドウィングスは見事優勝。以来、50年以上経た現在もポストシーズンのリンクでは、生のタコが飛び交っている。これに対抗して、NHLエドモントン・オリラーズのファンは06年に地元特産の「牛肉投げ」を行っている。

また、プロバスケットボールNBAのサクラメント・キングスでは、カウベルの応援が有名だ。これは、1999年にユタ・ジャズとの試合で数人のファンが応援楽器として持ってきたことに由来し、02年のロサンゼルス・レイカーズ戦で大ブレイクした。カウベルは今季のレイズも応援楽器として採用したが、レイカーズのコービー・ブライアント選手がキングスファンからのブーイングに対して「カウベルよりまし」と語っていたように、選手にとってかなりわずらわしい存在のようだ。現在はキングスのプレーオフ進出がないため、この応援はなりを潜めている。

このほか、ロサンゼルス・エンゼルスがアナハイム・エンゼルスと名乗っていた2002年に採用した棒状の応援グッズ「サンダースティックス(ThunderStix)」、1987年のワールドシリーズが起源というミネソタ・ツインズのハンカチなどを紹介。そのほとんどが応援として定着していることから、レイズの「レイ・ホーク」も定番応援となるかもしれない。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.