「モーニング」増刊をネットで無料公開「そのお金で別の漫画買って」。

2008/10/22 19:02 Written by Narinari.com編集部

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「単行本は売れるけど、連載誌は売れない」。映画やドラマの原作になる機会が増えるなど、国内外でのマンガ人気が高まる一方で、連載誌の販売低迷に出版社は頭を抱えている。そうした状況を少しでも打破するべく、講談社が新しい試みを始めた。「モーニング」の増刊として発売している「モーニング・ツー」の1号前の全ページをネットで公開したのだ。

「モーニング・ツー」は2006年9月に創刊した月刊誌。オノ・ナツメの「COPPERS(カッパーズ)」、加藤伸吉の「惑星スタコラ」、杉本亜未の「ファンタジウム」、TAGROの「変ゼミ」、中村光の「聖(セイント)☆おにいさん」、山下和美の「不思議な少年」、やまだないとの「BEATITUDE」などの連載を抱えている。

ネットで公開されるのは、最新号よりも1号前で、公開期間は1か月。現在の状況にあてはめると、最新号15号が発売された10月22日に1号前の14号の公開が始まり、次の16号が発売される11月22日に、15号の公開を開始するとともに、14号の公開を終了する、といったスケジュールだ。

無料公開に踏み切った理由を、講談社は「都心部を少し離れると、書店・コンビニでは見つからないところがまだまだあるのが現状」である一方、連載作品の単行本は「雑誌の数十倍の数」も売れているため、「雑誌として、面白い漫画を、紹介できていない」と感じたことがきっかけだと説明している。

そして、「モーニング・ツー」を無料で読むことにより、「そのお金で別の雑誌や漫画を買ってみてください。ツー以外にも面白い雑誌はたくさんあります。良い漫画を見つけ、そして愛してもらえたら、こんなに嬉しいことはありません」と読者に呼びかけている。

ビジネスモデルとして成立するのか、他誌も追随するのかを含め、注目しておきたい動きだ。

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