「イチローWBC発言」米国でも話題に、城島健司捕手の出場も予測。

2008/10/21 22:08 Written by コジマ

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来年3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督問題について、米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手が言及したいわゆる「イチローWBC発言」に揺れている日本球界。ヤクルトの高田繁監督は「それは彼の意見でしょう」(デイリースポーツより)とバッサリ切り捨てたが、前回のWBCで日本代表を率いた王貞治氏(コミッショナー特別顧問)は「確かに現役選手が出てるんだから、現役監督うんぬんというのはまともな話ですよね」(日刊スポーツより)と理解を示していた。

また、ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手もイチロー選手に同調するコメントを発表しており、王氏が「イチロー君の発言で、また違った意見が出るかもしれない」(日刊スポーツより)と予想しているように、星野仙一氏に決まりかけていた代表監督が一から議論される可能性が出ている。

こうしたイチロー選手のWBC出場への意欲は米メディアも相次いで報じており、特にAP通信は「イチローWBC発言」とともに日本代表監督の選考が難航していることを伝えている。

まず、マリナーズの地元紙シアトル・ポスト・インテリジェンサーは、イチロー選手がWBC連覇に意欲的であることを伝え、前回のWBCの際に3月下旬までマリナーズのキャンプに参加しなかったことから、「来年の春季トレーニングでイチロー・スズキの練習を見学するのはあきらめるべき」とファンに忠告している。またイチロー選手だけでなく、チームメイトのベネズエラ出身のフェリックス・ヘルナンデス投手やドミニカ出身のエイドリアン・ベルトレ内野手とともに、城島健司捕手が参加するのではないかと予測した。

同紙公式サイトの読者コメント欄には「イチローはなんらかのタイトルが獲得できるチームに所属したいのだろう。日本代表に参加することは、いま彼が手にしている最高のチャンスだ」「彼が日本代表で示しているのと同じくらいの情熱を、彼の給料を支払っているマリナーズとシアトルに向けてくれることを願う」「多くの選手が祖国に帰ってオフシーズンを費やすが、彼らはチームに戻るとき、無関心で情熱が欠如しているように思える。MLBは所属選手にすべてのオフシーズンのプレーを禁止しなければならないと思う。」などの意見が寄せられているが、なぜかイチロー選手が「利己的」であるかどうかの議論が白熱している。

一方、全世界に記事を配信しているAP通信はイチロー選手のWBCに関する話題を2度報じており、1度目は共同通信やシアトル・ポスト・インテリジェンサー紙の記事を引用し、イチロー選手がWBC優勝に意欲的であることのみを伝えた。この記事では、セントルイス・カージナルスのアルバート・プホルズ内野手(ドミニカ)、デトロイト・タイガースのマグリオ・オルドネス外野手とミゲル・カブレラ内野手、ニューヨーク・メッツのヨハン・サンタナ投手(以上ベネズエラ)が祖国代表としてWBCに参加するのではないかと予測していた。

しかし、東京から配信した2度目の記事では「イチローはWBCに対して日本が真剣になることを主張する(Ichiro urges Japan to get serious about World Baseball Classic)」と題し、日刊スポーツなどの記事を引用して「イチローWBC発言」と日本代表の監督選出が難航していることを紹介。引退した2人の監督(星野氏と王氏)は候補から外れており、現役監督である楽天の野村克也監督と巨人の原辰徳監督らが候補に挙げられていると伝えた。

イチロー選手は現時点でWBCへの参加を正式に表明していないが、米メディア、ファンの関心の高さがうかがえるだろう。

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