PS3の神ゲー「リトルビッグプラネット」、コーラン問題で発売延期か。

2008/10/18 10:24 Written by Narinari.com編集部

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まだ発売前にも関わらず、小出しにされてきた情報や、β版をプレイしたユーザーのレビューなどで、すでに「神ゲー」の扱いを受けているソニーのプレイステーション3向けソフト「リトルビッグプラネット」。プレイ画面の写真を見ただけでは「クレイアニメ風のグラフィックを採用したかわいらしい横スクロール型アクションゲーム」という感想にとどまりがちだが、実際にプレイすると(もしくはプレイ動画を見ると)、その印象はガラリと変わってくるのが「リトルビッグプラネット」の大きな特徴だ。

キャラクターの細かい手足の動き、つり下げられた縄のしなり、葉や火、煙などの揺れ、モノが落ちるときのしなやかな落ち方など、プレイステーション3の緻密な演算処理によって描かれる、細部に至るまでの「リアルな動き」は見る者すべての目を奪う。間違いなく「次世代感」を感じさせてくれる作品だ。

また、「リトルビッグプラネット」は、世界中のユーザーが作成したステージをネットを通じてシェアできるところも絶賛を受けている理由。ステージ作成機能の自由度は高く、配置する障害物などの大きさや形状、厚み、素材感、動きも自由自在に変更できる。すでにβ版を駆使して「疑似テトリス」や「はちゅねミク(初音ミクのデフォルメキャラ)」を表現している強者も現れているほど。それこそ「100人いれば100通りのアクションゲーム」ができるほど「なんでもアリな世界」なのだ。

ちなみに、Amazon.co.jpのユーザーレビューには44件の評価が付き、実に41件が星5つの評価(5点満点中)。海外の大手ゲームサイト「GameTrailers.com」では、479件の評価が付き、平均9.0点(10点満点中)の評価を叩きだしている。発売前からこれだけの評価を受ける作品は、そうあるものではない。

そんな世界中のプレイステーション3ユーザーの期待を背負った「リトルビッグプラネット」は、日本では10月30日、米国ではそれより少し早い21日、欧州でも22〜24日にかけて発売を予定しているのだが、発売日を目前にして「延期」の噂が流れている。その理由は宗教的なクレームが付いたというのだ。

クレームの中身は、「リトルビッグプラネット」内で使われているBGMの中にコーランを連想させる節があった、というもの。この問題を調整するために発売延期を余儀なくされそうだと、海外のゲームサイトを中心に落胆の声が広がっている。

近年、ゲームやマンガに対するイスラム教絡みのクレームは増えており、2003年1月に発売されたXbox用ソフト「格闘超人」(マイクロソフト)は、「リトルビッグプラネット」と同様、BGMにコーランを連想させる節があったことから同年2月に回収。以降、修正版などが出ることはなく、そのまま発売中止となってしまった。

また、今年5月には、オリジナルアニメ版「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する悪役(DIO)が手にした本に、コーランの「雷電章」の一部が描かれていたとして、当該アニメを収録したDVDの出荷を停止。原作にその描写はないのだが、中近東あたりを舞台にした「第3部」の原作本も出荷停止となる騒動に発展している。現在もまだ出荷再開には至っておらず、問題箇所、懸念箇所の修正に時間がかかっているようだ。

海外サイトでは、「リトルビッグプラネット」の延期は数週間程度との情報もあるが、18日現在、日本ではまだ公式発表は出ていない。「神ゲー」と呼ばれるほど期待されている作品だけに、予定通りの発売、もしくは修正作業が入ったとしてもそう時間を置かずに発売に漕ぎ着けて欲しいものだ。

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