松井秀喜選手のWBC辞退濃厚、術後順調も「100%にならない」。

2008/10/01 22:30 Written by コジマ

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開幕前に結婚し、レギュラーが確約されていない中で序盤は打撃が絶好調だった米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜外野手。一時は首位打者に立って4番を務めたものの、古傷の悪化で調子がダウン。故障者リスト入りしたこともあって打率.294、9本塁打、45打点という、左手首を骨折した06年に次ぐ悪い成績でレギュラーシーズンを終了した。チームも1995年以来続いていたプレーオフ進出を逃したため、渡米以来最も不本意なシーズンだったのではないだろうか。

例年より早いシーズン終了は初体験だった松井選手だが、来季に備えていち早く手術に踏み切れた点に限っては“早期終戦”がプラスに働いている。最終戦翌日に受けた手術の経過は順調で、1週間を経た現在は杖を使わなくて済むほどまでに回復しているという。ところがこの手術を受けたことで、来年3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を辞退する意思を固めているようだ。

ニューヨークの地元紙「ジャーナル・ニューズ」によると、ロッカー整理のためにヤンキースタジアムを訪れた松井選手は、術後の経過について「いまのところ順調」としてリハビリを最優先することを語った。その上で、WBCの出場については「その時期に100%の状態にはならないと思う。プレーできる状況ではあると思うけど、100%じゃないのに出るのは失礼」とし、打診があったとしても出場しない考えを示したという。

松井選手は06年、王貞治監督率いる日本代表の4番として第1回WBCに出場することが期待されていたが、出場を辞退。松井選手は便箋15枚分の手紙で王監督に辞退の理由を説明したものの、その経緯や理由について多くの批判の声が上がっていた。

今回の辞退示唆にもネットを中心に批判が寄せられているが、契約最終年の来季は松井選手にとって正念場。地元紙デイリー・ニューズのアンケートではファンの47%が「放出すべき」と回答し、ニューヨークに隣接するニュージャージー州の地元紙ノースジャージーによる「ヤンキース選手の通知表」では、ライバルのジョニー・デーモン外野手やジェイソン・ジアンビ内野手を下回る「C-」の評価を受けている。

開幕前のトレードもささやかれており、万全の状態で来シーズンを迎えるためには、WBC辞退もやむを得ないことなのかもしれない。

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