米メディアが田沢純一投手の大リーグ挑戦を報道、米ファンも熱視線。

2008/09/13 18:27 Written by コジマ

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複数球団から1巡目指名候補として挙げられながらも、米大リーグへの挑戦を表明した新日本石油ENEOSのエース、田沢純一投手(横浜商大高)。すでに獲得に動き出しているというボストン・レッドソックスをはじめ、メジャー5球団が興味を示している。

田沢投手は、9月11日の会見と同時に12球団代表に宛ててドラフト指名回避の要望書を送付したが、日本のプロ野球を経ずに米国を渡ろうとしていることに対し、巨人の滝鼻卓雄オーナーが不快感を示し、各球団よる強行指名も噂されている。こうして国内に波紋を呼んでいる田沢投手の大リーグ挑戦について、米メディアも大々的に報じた。

田沢投手は横浜商大高2年春にセンバツに出場したものの、3年夏は県大会準決勝で敗退。05年に新日本石油ENEOSに入社し、07年には野球ワールドカップに出場した。チームのエースに成長した今季は、3月のスポニチ大会準々決勝では1試合18奪三振の大会新記録を樹立したほか、都市対抗野球大会では13年ぶり9回目の優勝に貢献し、最優秀選手賞である橋戸賞を受賞している。

米各メディアはそんな田沢投手の経歴を紹介したうえで、全国紙のUSAトゥデイはレッドソックスが有力候補となっていることを伝え、レッドソックスの地元紙ボストン・グローブは「彼が大リーグに来れば、日本アマチュア界にとっては大きな出来事」と報道。また、興味を示している球団の1つであるピッツバーグ・パイレーツの地元紙ピッツバーグ・ポストガゼットは、複数球団の競合によって獲得資金が高騰することをパイレーツが警戒していると報じた。

一方、スポーツ専門局のESPNでは長文記事を掲載。今回の表明が国内で波紋を呼んでいることや「直球はそこそこだが、カーブやフォークが武器」という某スカウトの評価を紹介しつつ、田沢投手の大リーグ入りに期待を寄せている。また、巨人の上原浩治投手が1998年ドラフトの際にアナハイム・エンゼルス(当時)からオファーを受けて日米どちらでプレーするか岐路に立たされたことを挙げ、「現在、もう1人の青年(田沢投手)は似たような選択を迫られている。しかし、日本にとどまることは田沢のためになるとは思えない」とした。

この記事のコメント欄には多数の意見が寄せられており、その中で日本人と名乗る読者が「日本のプロ野球が衰退する? いや、たとえ田沢がどこでプレーしても、彼が日本人であることに変わりない。私は彼を誇りに思うだろうし、日本にいる人々にもそう思ってほしい」と述べた。

これに対して「その意見は素晴らしい。田沢にはぜひヤンキースに来てもらいたい」という声が投稿されているほか、「いや、ダルビッシュ有より劣る投手はいらない」「(ヤンキース)に彼をあげるよ。レッドソックスのファンとしてはダルビッシュ有を強く希望する」「少しは役に立っている松坂大輔と違って、この“子供”(田沢投手)には実績がない。私がGMだったら開幕ロースターに入れないだろう」などの議論が活発に行われている。

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