高まる岡田監督更迭論、後任は「オシムの教え子」2人が有力か。

2008/09/09 23:18 Written by コジマ

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2010年サッカーワールドカップ(W杯)に向けて、いよいよ始まったアジア最終予選。日本は初戦で苦手としているバーレーンに勝利し、幸先の良いスタートを切ったが、残り5分で1人少ない相手に2点を奪われるなど内容は芳しくなかった。特に岡田武史監督の采配には各方面から疑問が投げかけられており、くすぶっていた更迭論も再燃している。

岡田監督自身は今回のW杯を最後にサッカー界から退く決意を固めていると報じられたが、犬飼基昭会長をはじめ日本サッカー協会との確執もあり、最終予選の結果次第では本大会以前に解任される可能性もありそうだ。

こうした中で9月9日発売の「フラッシュ」が、岡田監督の後任として「オシムの教え子」2人がすでに日本協会でリストアップされていると報じている。

そのうちの1人は、元ユーゴスラビア代表MFスレチコ・カタネッチ氏。ディナモ・ザグレブ(現クロアチア)やシュツットガルト(ドイツ)などで活躍し、サンプドリア(イタリア)時代にはリーグ優勝と欧州チャンピオンズカップ(欧州チャンピオンズリーグの前身)準優勝に貢献したカタネッチ氏は、旧ユーゴ代表としても84年ロサンゼルス五輪で銅メダルを獲得。イビチャ・オシム氏が指揮を執った1990年イタリアW杯では、ベスト8進出の原動力となった。

引退後も34歳にしてスロベニア代表監督に就任し、同代表初となる欧州選手権、W杯出場に導いている。45歳ながら監督歴は12年にも及び、ギリシャの強豪オリンピアコスを率いるなど、その手腕は高く評価されている。同誌によると、すでにオシム氏が脳梗塞で倒れた際、日本代表監督の後任として名前が挙がっていたという。

現在はマケドニア代表の監督を務めているカタネッチ氏だが、「協会がマケドニア協会に違約金さえ払えば、電撃就任の可能性はある」(「フラッシュ」より)とのこと。また、日本サッカー協会がオシム氏とアドバイザー契約を結んだのは、カタネッチ氏の日本代表監督就任を視野に入れてのことでもあるようだ。

一方、もう1人の「教え子」とは、現在J1名古屋を率いているドラガン・ストイコビッチ監督のことだ。カタネッチ氏同様に「オシムイズム」が浸透しているストイコビッチ監督、指導歴は名古屋のみだが、巧みな戦術で今季のJ1を席巻している(8月28日現在で首位)。

また、欧州のトップクラブでプレーし、カタネッチ氏とともにW杯や五輪へ出場するなど、選手としての国際経験は豊富だ。さらに、日本を良く知る人物である点も、代表監督にふさわしいのではないだろうか。本人も2年前のインタビューで「(オシムジャパンに入閣する)可能性はあるね」(同誌より)と語っていたという。

同誌は、新監督就任の可能性について「バーレーン戦後、日本の相手は明らかに格下のウズベキスタンとカタールで、勝ち点が計算できる。ならばその2戦は指揮官不在でコーチ陣に任せる、あるいはオシムを総監督にして戦うこともできる。最重要視される豪州戦、ホームでの初戦は来年2月。となると、時間が増えるだけに新監督の選択肢が増える」とのスポーツライターの見解を紹介し、「いずれにしても今後、W杯予選のカギはオシムイズムの継承だろう」としている。

カタネッチジャパンやピクシージャパン、あるいはカタネッチ&ピクシージャパンの誕生は日本のサッカーファンを大いに興奮させそうだが、その前に、現在代表を率いている岡田監督の奮起に期待したい。

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