映画「崖の上のポニョ」が好調な宮崎駿監督、次回作の構想は?

2008/08/10 23:41 Written by Narinari.com編集部

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今夏の目玉作品として7月19日に公開され、わずか16日間で興行収入50億円を突破した映画「崖の上のポニョ」。8月27日からイタリアで始まる第65回ベネチア国際映画祭ではコンペティション部門に選出されるなど、興行的にも、内容的にも高い評価を受け、改めて宮崎駿監督の「凄さ」を見せつけている。それだけに、少し気の早い話ではあるが、宮崎駿監督の次回作について気になっている人も多いのではないだろうか。

というのも、宮崎駿監督には、新作が公開されるたびに「引退説」が取り沙汰されてきた過去があるから。1997年の「もののけ姫」、2001年の「千と千尋の神隠し」、2004年の「ハウルの動く城」の公開後には、宮崎駿監督の口から「引退」をほのめかすような発言がたびたび出たり、さらに2006年に公開された「ゲド戦記」では、原作者のル・グウィンから映画化のオファーを受けた際に「映画製作から引退する」との理由で固辞(結果、息子の吾朗氏が監督を務めることに)していたこともあった。

いずれも後に「引退説」は覆され、新作の製作に乗り出しているため、もはや「引退説」が出たとしてもファンは驚くことはないのだが、後継者が育成できていないスタジオジブリの現状を考えれば「引退したくてもできない」というのが本当のところなのかもしれない。

さて、そうした過去があるだけに、宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」以降が気になるところだが、8月10日付けの西日本新聞のインタビューに答えた宮崎駿監督が、次回作の構想を「ちょっとだけ」披露している。

「(次作は)明治の文豪が出てくる探偵モノなんてできないだろうか、と考えたりするけど、誰も乗ってくれない。面白そうでしょ? そんな案が自分の中でごろごろ転がっているけど、まだ何も決まってません」(西日本新聞より)

「何も決まっていない」としながらも、自ら「創りたい題材」について語るなど、「崖の上のポニョ」の製作を終えた今も、映画製作への情熱が衰えていないようだ。少なくとも、今回は「引退」をほのめかすような心理状態ではないことがうかがえる。

どんな題材であれ、宮崎駿監督の作品は多くのファンが待ち望んでいるもの。67歳と高齢ではあるが、生涯現役の映画監督として、これからも1本でも多くの作品を世に残して欲しいものだ。

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