TBSの連続ドラマ「恋空」、初回視聴率は5.6%の「最低」スタート。

2008/08/04 11:22 Written by Narinari.com編集部

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ケータイ小説を書籍化した原作は100万部を超え、新垣結衣と三浦春馬が主演した映画版は興行収入が40億円に迫るヒットを記録した「恋空」。8月2日からはTBS系で連続ドラマ版がスタートしたが、その初回が5.6%という衝撃の視聴率を記録してしまった。今年7月から始まった「夏ドラマ」の初回視聴率としては「最低」の数字だ。

原作や映画はヒットしていたのに、なぜドラマ版はここまで落ち込んでしまったのだろうか。考えられる要因は大きく3つある。

1つ目は放送時期。「恋空」がケータイ小説から書籍化され、ヒットしたのは2006年10月のこと。女子中高生の間で人気に火が付いてから、すでに2年近くが経過している。ブームの盛り上がりは2007年11月に公開された映画版でピークを迎え、その後、下降線をたどる中でのドラマ版スタートと、ドラマ化は遅きに逸した感が否めない。

2つ目はキャストの弱さ。新垣結衣、三浦春馬に加え、臼田あさ美、香里奈、小出恵介なども出演していた映画版に比べ、ドラマ版は水沢エレナ、瀬戸康史(D-BOYS)、三浦翔平、葵、波瑠、永山絢斗(瑛太の弟)、宮澤佐江(AKB48)と、若手とはいえ、一般知名度の低い俳優が多い。脇を松下奈緒、羽田美智子、岸谷五朗などが固めてはいるが、視聴率を獲るタイプの俳優ではなく、全体的にキャストのインパクトが欠けている。

3つ目は放送時間。TBSが4月新設した土曜20時台のドラマ枠は、前クールの「ROOKIES ルーキーズ」が平均15.0%と安定した視聴率を獲得したものの、基本的には裏番組のフジテレビ系「めちゃ2イケてるッ!」が強い時間帯だ。「ROOKIES ルーキーズ」は豪華キャストに加え、視聴者層が幅広く、「めちゃイケ」の視聴者層とうまく分散できていたが、「恋空」と「めちゃイケ」はターゲットとなる視聴者層がほぼ同一。それだけに、安定した人気を誇る「めちゃイケ」から視聴者を「奪う」のがなかなか難しい状況と言える。

今年放送された連続ドラマの初回視聴率としては、前クールの「ハチワンダイバー」の6.8%を下回る「ワースト」。過去5年までさかのぼっても初回に5%台を記録した作品はなく、それだけに「5.6%」が持つ衝撃は大きい。連続ドラマは第2回にガクンと数字を落とす傾向があるが、果たして数字を上げていくことはできるのだろうか。

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