米国で増える「ヘリコプター・ペアレンツ」に心理学者などが忠告。

2008/08/25 17:41 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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米国では新学期のシーズンです。「バック・トュー・スクール」といって、新しい年度に使う文房具やら、靴やら洋服やら買い求める季節でございます。

ところで、米国の親は子供たちに対して、かなりの時間を割き、労力を費やしている気がします。学校からの宿題は親と一緒にやるというのが大前提にあるような内容だし、授業中も教室に親のボランティアがやってきて、算数を教えたりするのです。中学校以上になると、さすがにそんなことはないようですが、幼稚園や小学校レベルは親からのサポートが本当に重要視されている傾向にあります。

しかし、これが行き過ぎると単なる「過保護」です。そして最近は子供の生活に介入しすぎる親が増えているらしく、こうした親を「ヘリコプター・ペアレンツ」と喩えているのです。自分の可愛い子供をすぐに守れるように、常に頭上で旋廻している存在……といったところでしょうか。

心理学者などの専門家は、こうした親たちの増加に対して心配の声を上げているそう。なにからなにまで親に助けてもらうことに慣れた子供は、責任感のない人間に育つ可能性があります。なので彼らの成長とともに、「ヘリコプター・ペアレンツ」は引き下がるべきだと忠告しているのです。

言われてみれば当たり前のことなんですが、米国の「子供は誉めて守って育てる」文化は根強いものがあります。果たして今回の警告を真面目に聞いて実行する親は、どれだけいるでしょうか……。

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