任天堂、ゲームメーカー54社と共同で「マジコン」業者を一斉提訴。

2008/07/29 18:58 Written by Narinari.com編集部

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ファイル交換ソフトやネットの違法サイトなどから手に入れた、ゲームのROMイメージを起動できるマジコン。一度マジコンを購入してしまえば、ユーザーは一切の対価を支払うことなくゲームを遊べてしまうため、ゲームメーカーにとっては百害あって一利なく、国内外のソフトの売上に多大な影響を与える迷惑な存在だ。このマジコンを輸入・販売している業者に対し、任天堂とソフトメーカー54社が共同でアクションを起こした。

任天堂が不正競争防止法に基づき、輸入・販売行為の差止などを求めて訴えたのは、首都圏でマジコンの輸入・販売業務を行っている5社。任天堂と歩調を同じしたメーカーには、スクウェア・エニックス、セガ、カプコン、光栄、ハドソン、バンダイナムコゲームス、ポケモン、レベルファイブなど、ニンテンドーDS向けにソフトを開発している多くのメーカーが名を連ねている。

任天堂から発表されたリリースで挙げられているマジコンは「『R4 Revolution for DS』に代表される機器」で、唯一名前が挙がっているのは「R4 Revolution for DS」。同製品は東京・秋葉原などで比較的容易に手に入るだけでなく、Amazon.co.jpでも販売されている(7月29日現在)ため、違法性の高い商品であると気付かずに購入しているユーザーも少なからずいると思われる。

ニンテンドーDSで動くマジコンはほかにもいくつか種類が存在しており、訴えた5社だけが輸入・販売を行っている業者というわけではない。日本から購入できる海外サイトでも販売されていたり、オークションに多数出品されていたりと、今回の訴訟によってすぐにマジコンを根絶できるというわけではないが、訴訟によってほかの小売店での自主的な販売中止や、違法性の高い商品とのユーザーへの注意喚起といった効果は期待できそうだ。

なお、任天堂は「同種同等のいわゆる『マジコン』と呼ばれる機器に対して、継続して断固たる法的措置を講じる所存です」と、今後の取り組みに強い決意をにじませている。

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