ロシアのサッカーで珍事、乱入男を倒した選手にイエローカード。

2008/07/22 23:20 Written by コジマ

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先日、北京五輪サッカー日本代表GK西川周作選手(J1大分)が自身のブログでイエローカードを「わざともらいました!!」と告白したことで批判を浴びたが、イエローカードが提示される基準はあいまいなもの。Jリーグでは警告を乱発する審判に選手やサポーターの不満が爆発することもしばしばで、「Jリーグ史上最悪」となった今年5月の浦和−G大阪戦の暴動も、不可解なイエローカードが引き金の1つとなっている。

そのイエローカードに関する珍事がロシア1部リーグで起こった。今年の欧州選手権(ユーロ2008)で名将フース・ヒディンク監督のもとロシア代表が大躍進を遂げたことでにわかに注目を浴びているロシア・プレミアリーグだが、その中でもトップクラブに挙げられているロコモティフ・モスクワとスパルタク・モスクワの試合中に1人の観客が乱入し、その乱入者を蹴り倒した選手がイエローカードを受けたのだ。

事件が起きたのは、ロコモティフが2-1でリードしていた後半28分。スタンドから上半身裸の男がピッチに乱入し、試合は中断された。選手たちは動き回る男を遠巻きに眺めるだけだったが、その中でスパルタクのDFラドスラフ・コバーツ選手(チェコ代表)が男を追いかけ、足めがけてタックル。プロ選手の蹴りを受けた男はひとたまりもなく、転倒して動きを止めた。

コバーツ選手は倒れた男を気づかい立ち上がらせて係員に引き渡したが、その直後、一息ついたコバーツ選手に主審がするすると近寄っていき、イエローカードを高々と掲げた。これに対してコバーツ選手は不満をあらわにしたが、“判定”が覆ることはなかったようだ。

あまりにも悲惨なイエローカードに、日本のネットでも「これでイエローは、ちょっと可哀想な気がする」「非紳士的行為でイエローだろうが どうすりゃよかったんだよ」といった同情の声が集まっている。その一方で、「明らかに足を狙ってるなら一発レッドでもおかしくない」「ちゃんとボール(玉)にいってればノーファウルだったのにな」などの揶揄も寄せられた。ちなみに、これに奮起したのかスパルタクはこの後1点を返し、試合は2-2の引き分けで終わっている。

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