原爆の1000倍に匹敵したロシアの「ツングースカ大爆発」から100年。

2008/07/14 22:01 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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かつて「Xファイル」のエピソードにも登場したこともある、ロシアの「ツングースカ大爆発」をご存知でしょうか。先日、6月30日にこの爆発事件が起きてから100年を迎えるに至りました。

「ツングースカ大爆発」はエヴェンキ自治管区内にある森林地帯で、半径3キロメートルもの木々を炎上させ、さらに2,000平方キロメートル以上の樹木がなぎ倒されたという大爆発のこと。その爆発の規模は、広島に投下された原爆の1000倍にも匹敵すると言われています。幸いにも周辺は村などもなく、人々の住まない地域だったため、死亡したのは判明しているだけで1人のみ。これほどの爆発がもし人口密度の高い場所で起こっていたら、とんでもないことになっていたはずです。

この「ツングースカ大爆発」の原因が何だったのか諸説ありますが、実はいまだにその真相はわかっていません。爆発の規模から、宇宙からの何らかの飛来物、例えば隕石や小惑星が有力との見方が強いものの、そうしたものが落下した証拠となるクレーターや破片は発見されていないのです。

爆発があった時代は、ロシアは日露戦争が終わったばかりで、さらにその後は第一次世界大戦やロシア革命が立て続けに社会を混乱させていた時期でした。なので、長年まともな調査がされずじまい。13年経ってようやく天文学者を中心とした調査団がいろいろと調べ始めたそうですが、この時間のギャップのせいで明確な答えは出なかったようですね。

地球に衝突したのはいったい何だったのか。答えを求めて論争は続いています。でも、この100年という区切りで「ツングースカ大爆発」への関心が高まり、再び真剣な検証・研究が始まれば、真実にたどりつく「何か」が動き出すかもしれませんね。

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