家庭内ケンカの仲裁を求めて通報、しかし現場にはひとりだけ。

2008/07/02 15:58 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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駆けつけた警察官は、それはそれは狐につままれたような気分になったことでしょう。

先日、アリゾナ州はフェニックスにて起こった不思議な出来事です。同市の警察に通報があり、電話の向こうでは男女と思われる2人が激しい口論を繰り広げていました。どうやらその内の1人が助けを求めて「911」をダイヤルしたようです。

米国では、児童虐待や家庭内暴力は日本以上にシリアスに受け取られております。単なる夫婦喧嘩で大声を出しても、ヘタすりゃパトカーが何台もやってくるような環境です。その分、弱者の立場からすれば心強いのですが。

とりあえず、喧嘩が行き過ぎて暴力沙汰になっては大変だと、警察も今回の通報を受けた後、直ちに現場へ急行。危険が絡む可能性もあるとしてスワット・チーム(特殊部隊)までも出動したというから、かなりインテンスな状況だったようです。

ところがそこで彼らが目撃したものは、なんとも驚きで拍子抜けしたものでした。

まず通報のあったアパートには、男性がひとりしかおらず。そしてなんとこの男性が1人2役(男性と女性)になって、声色を変えつつ、お互いのキャラで口論を続けていたというのです。さらにジェスチャーなど、全てをリアルに「演じて」いた彼は、「相手」に向かって家具を投げつけたりも……。おかげで室内はめちゃめちゃだったといいます。

このままでは男性自身が自分を傷つける可能性もあるとして、警察は逮捕ならぬ「保護」。医療機関で男性の精神鑑定を行うことになったそうです。

ま、何はともあれ誰も怪我しなくてよかったですね……。

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