マリナーズ改革でイチロー選手もトレード対象? 米スポーツ誌が提案。

2008/06/26 22:33 Written by コジマ

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チーム低迷を理由に、6月17〜20日の4日間で3チームの監督が解任される珍事が起きた米大リーグだが、その中でも深刻なのがイチロー外野手や城島健司捕手が所属するシアトル・マリナーズ。昨季に電撃解任されたマイク・ハーグローブ元監督の後を受け3年ぶりに最下位脱出、地区2位に導いたジョン・マクラーレン前監督の力も今季は通じず、大補強を敢行したにもかかわらず再び低迷している。

球団はマクラーレン前監督だけでなくビル・バベシ前GMも解任し「大ナタ」を振るったものの、6月25日には両リーグ最速の50敗目を喫する始末。勝率.359もア・リーグでダントツの最下位(13位のクリーブランド・インディアンス は.449)で、同リーグ西地区4位のテキサス・レンジャーズとは19.5ゲーム差がついている。開幕時ベンチ入りの総年俸約124億円のチームをは思えない状態は、ナ・リーグ東地区2位と健闘している同約23億円のフロリダ・マーリンズと対照的だ。

こうしてトップを挿げ替えただけでは効果が出ていないマリナーズに対し、米スポーツ専門誌スポーツ・イラストレーテッドの記者ジョン・ハイマン氏が、イチロー選手や城島選手を含めた大規模なトレードを提案している。

今回、GM代行に就任したリー・パラクダス氏は「私をはじめ監督、そして(チーム)すべての人間が日々評価の対象だ」(日刊スポーツより)と語り大改革が続くことを示唆していたが、ハイマン氏はイチロー選手の実績を評価しつつも、今季の打率が低迷していることや、試合でときどき手を抜いたプレーをすることなどを挙げ、さらにハーグローブ元監督解任に影響したことについて「イチローがチーム内でやりたい放題になっていることを示唆している」とし、自分のスタイルにこだわり過ぎることからも「チームに必ずしも良い影響を与えていない」と放出を提案した。

また、城島選手については「将来有望なジェフ・クレメント捕手がいるのに3年総額2500万ドルの契約延長は意味がなかった」としている。実際、城島選手は24歳のクレメント選手の台頭により一塁手へのコンバートを余儀なくされ、出場機会も激減した。もともとクレメント選手が成長するまでの「つなぎ役」といわれていたことから、城島選手の契約延長には多くの批判があったのだ。

このほか、先日ア・リーグの投手として37年ぶりとなる満塁本塁打を放ったフェリックス・ヘルナンデス投手、エリク・ビダード投手、ミゲル・バティスタ投手、カルロス・シルバ投手、ジェレッド・ワシュバーン投手、エイドリアン・ベルトレ内野手、リッチー・セクソン内野手、ホセ・ビドロ内野手、ラウル・イバネス外野手がトレード候補として挙げられた。

6月9日にニューヨークポスト紙の記者が松井秀喜外野手を含めたニューヨーク・ヤンキースのトレードを提案した際には多くの批判コメントが寄せられたが、今回のスポーツ・イラストレーテッド誌の記事にはコメント欄が設けられていない。しかし、米国のマリナーズファンはブログに「イチローは偉大だし球団の顔であることは間違いないが、放出に反対しない」と記事を肯定する文章をつづっている。

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