フランス代表監督が敗戦インタビューでプロポーズ、国民から批判殺到。

2008/06/18 23:56 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


日本時間の6月18日早朝に行われたサッカー欧州選手権(ユーロ2008)グループリーグ第3戦でイタリアに敗れ、1勝もできないまま姿を消すことになったフランス。エースのティエリ・アンリ選手(バルセロナ)や主将のパトリック・ビエラ選手(インテル)のケガに加え、イタリア戦では開始早々にMFフランク・リベリ選手(バイエルン)が負傷退場し、DFエリック・アビダル選手(バルセロナ)が一発退場(このPKでイタリアが先制)となるなど不運が続き、16年ぶりの同大会グループリーグ敗退にフランス国内は意気消沈している。

こうした落胆は怒りに変わっているようで、“戦犯”として最も批判を浴びているのがレイモン・ドメネク監督。ダビド・トレセゲ選手(ユベントス)やジブリル・シセ選手(マルセイユ)を外し、イタリア戦の前にもビエラ選手にこだわって帯同させていたマチュー・フラミニ選手(アーセナル)を登録しなかったことにも苦言を呈すファンが少なくなかったが、世代交代の失敗や一貫性を欠いた選手起用などへ、フランスのメディアや国民の怒りがぶつけられているという。ただ欧州選手権開幕前には、専門各誌から「若い世代を多用して世代交代を促進させている」「各世代がほどよく配分されたバランスのいい構成」などの高い評価を得ていた。

こうした中で、ドメネク監督の戦術的な部分ではなく、試合後の態度にフランス国民から批判が殺到している。同監督はイタリア戦の直後にインタビューを受けた際、フランスのテレビ局M6の「今後の計画は?」という質問に対して「計画はたったひとつ。エステルと結婚すること。きょうがプロポーズの日だ。こういうときは、みんな誰かを必要としている。私には彼女が必要だ」(ライブドアスポーツより)と回答。交際中の同局サッカー番組司会者エステル・ドニさんにプロポーズをしたのだ。

ドメネク監督とドニさんは籍を入れていないものの、2人の子供がいるいわゆる「フランス婚」状態。敗戦の暗いムードを取り除くためにテレビを通じてプロポーズしたのだが、これに対してメディアの公式サイトに怒りの声が相次ぎ、中には「とっとと新婚旅行に行ってくれ。そして二度と帰ってくるな」(同)などのコメントが多数寄せられたという。

グループリーグ敗退で引責辞任が注目されているドメネク監督だが、この発言で国民を敵に回した模様。「リップサービス」のつもりが、逆に更迭される可能性を高めてしまったようだ。

イタリア戦の直後にはMFクロード・マケレレ選手(チェルシー)とDFリリアン・テュラム選手(バルセロナ)が代表引退を発表しており、アンリ選手やビエラ選手、GKグレゴリー・クペ選手(リヨン)らも代表から去ることが噂されている。9月に始まるW杯予選に向けて、フランス代表がどのように生まれ変わるのか注目だ。ちなみに、ドメネク監督の後任には、元フランス代表のディディエ・デシャン前ユベントス監督が有力視されている。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.