昨年の世界生産台数で世界一となったトヨタ自動車。世界販売台数では米ゼネラル・モーターズ（GM）には及ばなかったものの、今年の逆転はほぼ確実となっている。トヨタが北米でも確固たる地位を築いているのは、生産している自動車の信頼性もさることながら、近年は環境問題への配慮が評価されているためだという。

ハリウッドスターがこぞって「プリウス」を購入していることもその人気に拍車をかけ、米情報サイト「brandchannel.com」が4月に行ったブランド影響力調査では、「環境について真剣に考えているブランド」部門で2位に輝いている（1位は該当なし、5位に本田技研工業）。

そんなトヨタが、米経済誌フォーブスが発表した最新の「世界で最も信頼できる企業（The World's Most Reputable Companies）」で1位に選出された。この番付は同誌が毎年発表しているもので、2006年の1位にはスパゲティなどを販売しているイタリアの食品メーカー、バリラが選ばれ、トヨタは6位。昨年は06年2位のレゴ（デンマーク）が1位に輝き、トヨタは変わらず6位だった。昨年のトップ10は以下のとおり。

1位　レゴ（デンマーク、玩具）
2位　イケア（スウェーデン、家具小売）
3位　バリラ（イタリア、食品）
4位　メルカドーナ（スペイン、食品小売）
5位　A.P. モラー・マースク（デンマーク、運送）
6位　トヨタ自動車（日本、自動車）
7位　フェレロ（イタリア、食品）
8位　ペトロブラス（ブラジル、石油）
9位　ズベルバンク（ロシア、金融）
10位　ロックウール（デンマーク、製造）

16位　キヤノン（日本、電気）
20位　本田技研工業（日本、自動車）
21位　松下電器産業（日本、電気）
ほか

今回は、初めてトヨタが1位に選ばれたほか、グーグル、イケア、フェレロ、ジョンソン・エンド・ジョンソンがトップ5。また、28万円の自動車「ナノ」を発表したインドのタタ自動車も6位にランクインした。さらに、前回は1社もトップ10入りできなかった米企業が3社入っている。

トヨタは同誌が発表した今年度の「世界企業番付」でも昨年の12位から8位に上昇しているが、今回の1位で名実ともに世界トップの自動車会社であることが認められたと言えるだろう。あとは、GMを抜いて世界販売台数1位になるだけだ。


☆2008年 世界で最も信頼できる企業 トップ10（フォーブス誌調べ）

1位　トヨタ自動車（日本、自動車）
2位　グーグル（米国、ソフトウェア）
3位　イケア（スウェーデン、家具小売）
4位　フェレロ（イタリア、食品）
5位　ジョンソン・エンド・ジョンソン（米国、医療・健康）
6位　タタ自動車（インド、自動車）
7位　クラフト（米国、食品）
8位　ノボ・ノルディスク（デンマーク、製薬）
9位　グルポ・ビンボ（メキシコ、食品）
10位　ミグロス（スイス、食品小売）