浦和−G大阪戦の処分発表も相次ぐ騒動、ナビスコ杯2試合で事件。

2008/06/10 23:48 Written by コジマ

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高原直泰選手(浦和)の日本復帰やドラガン・ストイコビッチ新監督率いる名古屋の快進撃、低迷する千葉がリバプールのヘッドコーチ、アレックス・ミラー氏を監督に迎えるなど、例年以上に注目度が上がっている今季のJリーグ。それゆえに、相次ぐ誤審やサポーターのマナーの悪さなどもメディアで大きく報じられるようになったが、5月17日のJリーグ第13節浦和−G大阪戦では、史上最悪といえる規模のサポーターによる暴動が発生した。

観客席での乱闘から、浦和サポーター数千人がG大阪サポーター約800人をスタジアム内に3時間ほど“軟禁”するまでに発展この暴動は、誤審や選手同士の小競り合いがきっかけとなって起きたもので、Jリーグが抱える問題を象徴するようなものだった。

それだけに、主催していた浦和へ日本初となる「勝ち点剥奪」の厳罰が下されることも噂されていたが、Jリーグは6月10日にホームの浦和へ始末書提出と制裁金2000万円、アウェーのG大阪にも始末書提出と同1000万円を科すと発表した。「勝ち点剥奪」は回避できたものの、浦和への制裁金は2005年に柏とF東京に科した各1000万円を上回る史上最高額で、アウェーのクラブが制裁金処分を受けたのも初。Jリーグが今回の暴動をいかに重く見ているかが分かるのだ。

ところが、6月8日のナビスコ杯予選の2試合で、またもやサポーターによる騒動が発生した。1つは新潟−横浜M戦で、試合後に新潟サポーターが横浜M側の観客席への乱入や威嚇を行い、サポーター同士が口論となり一触即発の状態に。乱闘には発展せずケガ人も出ていないようだが、この時期での行動に新潟サポーターへの批判が相次いでいる。

もう1つは、「東京ダービー」と呼ばれる東京V−F東京戦。こちらは暴行事件で、東京V側のスタンドで観戦していた男性が試合後、F東京側へ侵入し、男性3人を殴ったうえにそのうちの1人の手荷物を破損させた。協議の結果、被害届は提出されなかったが、暴行を加えた人物は過去2度も観戦マナー違反で入場停止処分を受けるという“常習犯”だったようだ。これについて、東京Vは公式サイトで経緯を説明し、暴行を加えた人物の処分を検討していることとともに「今後につきましては、運営体制を再度見直し、観戦にいらした皆様が不安を感じることなく、試合を楽しみ、Jリーグが掲げる『安全で快適なスタジアム』を皆様に感じていただけるよう、努めてまいります」と発表した。

新潟−横浜M戦は十数人、東京ダービーはたった1人の行為だが、クラブ、ひいてはJリーグ全体の印象を悪くしかねない。各サポーターの間では、Jリーグやクラブとともに一丸となって「安全で快適なスタジアム」実現に取り組むべきだとの声が上がっている。

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