40年前に受け取れなかった卒業証書、ベトナム戦争従軍の元兵士へ授与。

2008/05/26 05:39 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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「20年後の同窓会にだって来るさ、車椅子の世話になっていたとしてもね」

そう嬉しそうに話すのは、デニス・コリンズさん。彼は先日コロラド州はスチームボートという町の、とある高校を卒業しました。だけどコリンズさんは、その日卒業した他の生徒とは少し境遇が異なっています。なにしろコリンズさんは今年60歳。彼の「同期生」たちのお爺さんだったとしても、おかしくない年齢なのですから。

もう40年以上も前になりますが、コリンズさんはこのモファット・カウンティー高校に通う高校生でした。しかし彼は17歳の時、米海軍に志願。卒業前にして兵士となった彼は数年後、当時戦火の真っ只中にあった、ベトナム戦争に従軍することになったのです。

「父は第二次世界大戦、祖父は第一次世界大戦の兵士だった」

というコリンズさんにとって、国のために戦うのは当たり前のことだったようです。そして1966年から2年間、戦闘機の整備士としてベトナムに出兵。帰国後も、高校には戻らず警察官や刑務所の警備員、さらにロデオのカウボーイや「NASCAR」のドライバーなど、様々な職種に就いたとか。確かにいろいろやってますねぇ(笑)。

その後、ガンの宣告を受けたものの、治療により完治。そろそろ定年を間近にしており、コリンズさんは年金生活を楽しみにしているそうです。今回の卒業証書授与は、ベトナム戦争を戦った退役兵士をサポートする団体の計らいで可能になりました。卒業式でも特別に表彰されることになったそうで、

「こんな爺さんを卒業式に加えてくれるティーンたちに、本当に感謝するよ」

とはにかんでいます。ちなみに今後は「120歳まで」人生を楽しみたいのだとか。

いやはや、いつまでもお元気で。

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