ジブリが手がけた栃木県のローカルキャラ「ピッピ」と「ピコ」。

2008/05/18 23:08 Written by ナリナリ編集部

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「千と千尋の神隠し」(304億円)、「ハウルの動く城」(196億円)、「もののけ姫」(193億円)と、日本映画の歴代興行成績ランキングのトップ3を輩出しているスタジオジブリ。「風の谷のナウシカ」(製作はスタジオジブリの前身のトップクラフト)から、今年7月公開の最新作「崖の上のポニョ」まで、24年間で16作品を製作してきた、言わずと知れた長編アニメ映画の雄だが、そんなスタジオジブリが手がけたローカルキャラがいることをご存知だろうか。

そのキャラクターの名は「ピッピ」と「ピコ」。「とちぎわんぱく公園」(栃木県下都賀郡壬生町)のイメージキャラとして採用されている2匹のキャラクターだ。栃木県の依頼を受けてスタジオジブリが制作したキャラクターなのだが、たまにメディアに取り上げられることはあるものの、ほかのスタジオジブリのキャラクターに比べると一般的な知名度はかなり低く、現状はまさにローカルキャラの呼び名がピッタリ。「スタジオジブリが手がけた」にも関わらず、少しもったいない(?)使われ方をしている。

「ピッピ」と「ピコ」は故郷のスタジオジブリを離れて「とちぎわんぱく公園」に住む兄弟で、「ピッピ」は「特技は鳥や花と話ができること」「宝物はキラキラボタン」「わんぱく」「好きな食べ物はイチゴとりんご」、「ピコ」は「少し引っ込み思案」。ともに公園内の木の実や果物を食べ、子どもたちと遊ぶのが好き……という設定はあるのだが、それ以外の詳しい設定や物語性はなく、公園がオープンした2000年から特に世界観が広がらずに現在に至っている。ほぼ色の付いていないキャラクターと言っても良いだろう。

栃木県は今年、地元の経済団体と共同で「ブランド力強化」の方針を掲げており、プロジェクトの一環として「ピッピ」と「ピコ」の活用案を模索している。その一つが、「とちぎわんぱく公園」の認知度向上と宣伝を目的に、「ピッピとピコの物語」を公募する企画(〆切は9月10日)。この企画は「ピッピ」と「ピコ」が、なぜ「とちぎわんぱく公園」に住むようになったのか、これまで明かされなかった(正確には設定を用意していなかった)「謎」を全国の人に考えてもらおうというものだ。キャラクターに物語性が付与されることで、今後の展開がグッと広がるのは間違いない。

この企画には執筆業を生業としていなければ、誰でも参加できる。スタジオジブリのキャラクターに「命」を吹き込めるまたとない企画だけに、スタジオジブリファンなら参加してみるのも面白そう。どのような物語が採用されるのか、結果が楽しみだ。

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