最終節でウィガンを2-0で下し、2季連続17度目の優勝を達成したサッカー、イングランド1部のマンチェスター・ユナイテッド。5月21日にはリーグ2位のチェルシーと欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝を戦うが、マンチェスターUのアレックス・ファーガソン監督が自軍の有利と語れば、チェルシーのブラハム・グラント監督が「彼らが我々より優れているとは考えていないし、こういった試合では何でも起こりえる」(AFPより)と反論するなど、大一番を前に指揮官による舌戦も繰り広げられている。
初のプレミア勢同士の決勝とあって注目度も高まっているが、プレミアリーグ得点王のFWクリスティアーノ・ロナウド選手(マンチェスターU)とFWディディエ・ドログバ選手(チェルシー)の得点王争いも興味深い。現在はC・ロナウド選手が7得点でドログバ選手(6得点)を一歩リードしており、ドログバ選手はDFジョン・テリー選手とともに最終節のボルトン戦で負傷していることから、C・ロナウド選手が有利と見られている。同選手がこのタイトルを獲得すれば、欧州最優秀選手(バロンドール)選出は確実とされているのだ。
そんなC・ロナウド選手に持ち上がっているのが移籍の話。マンチェスターUとの契約はまだ4年あるものの、スペイン1部の強豪レアル・マドリードが移籍金4000万ポンド(約81億6800万円)、週給20万ポンド(約4000万円、現在は15万ポンド)で迎え入れるのではないかと報じられている。同選手は以前からスペインでのプレーを熱望しており、移籍する可能性はゼロではないようだ。
こうした中で、渦中のC・ロナウド選手がスペインのテレビ局に対して「5年間もこのチームにいてとても幸せに感じる」(日刊スポーツより)とマンチェスターUでの居心地のよさを語ったうえで、「今後のことはわからない。自分の将来については、CLの決勝が終わったあとに考えたいと思う」(Goal.comより)とし、移籍の可能性を示唆した。
さらに「これまで、スペインでプレーしたいということを何度も言ってきた」「レアル・マドリーのことは何も知らないけど、彼らや他のスペインのチームが僕のプレースタイルを気に入っていることは知っている。それはとても光栄なことだよ」(同)と続けたが、「それは僕の夢の1つに過ぎず、それが実現するかどうかは全く別の問題だ」「僕はここでの生活に満足しているんだ」(同)と語っている。
現時点で「世界最高選手」と評価されているC・ロナウド選手、バロンドール獲得でさらに市場価値が上がりそうだが、マンチェスターUとの契約が終わる4年後も現在の能力を維持できるかは未知数。いずれにせよ、欧州CL終了時には答えが出そうだ。