グルノーブルの伊藤翔選手が残留明言、千葉への移籍は白紙か。

2008/05/13 21:16 Written by コジマ

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スコットランドのセルティックへ移籍した水野晃樹選手をはじめ、主将の佐藤勇人選手、羽生直剛選手、山岸智選手、水本裕貴選手と主力がこぞって退団したJ1の千葉。大幅な戦力ダウンが与えた影響は計り知れず、ナビスコ杯こそ1勝2分けでCグループ首位となっているものの、リーグ戦は第11節まで9敗2分けの苦境に立たされていた。

しかし、ヨジップ・クゼ監督に代わってイングランド1部の強豪リバプールのヘッドコーチを務めていたアレックス・ミラー氏を新監督に迎えることを発表すると、ミラー監督の登録が間に合わず沢入重雄ヘッドコーチ(元中京大サッカー部監督)が指揮を執った5月10日の第12節京都戦で、今季リーグ戦初勝利。新生千葉の船出を最高の形で飾ったのだ。

ミラー監督によるプレミア仕込みの指揮がどのように影響するかは千葉ファンでなくとも気になるところだが、千葉にとってもう1つ気になるのが、ミラー監督や沢入コーチの就任による新戦力の招聘。イングランド代表FWピーター・クラウチ選手(リバプール)、元イタリア代表FWクリスティアン・ヴィエリ選手(フィオレンティーナ)の獲得の噂も出てきており、5月13日にはイングランド代表FWマイケル・オーウェン選手(ニューカッスル)の獲得に動いていることを日刊スポーツが一面で報じた。オーウェン選手はすでにマンチェスター・ユナイテッドが約15億円の獲得資金を準備しているようだが、千葉も上記主力選手の放出によって10億円以上の移籍金を手にしているため、資金力は十分。可能性はゼロではないようだ。

こうした中で、千葉の補強として大々的に報じられたのが、フランス2部のグルノーブルに所属する「和製アンリ」ことFW伊藤翔選手の獲得。グルノーブルは日本の携帯電話情報配信大手インデックスが所有しており、GMは元千葉チーム統括本部長の祖母井秀隆氏で、伊藤選手は中京大中京高時代に沢入コーチの指導を受けている。こうした太いパイプに加え、チームの1部昇格が濃厚だったため出場機会が減少しそうなことから、移籍する可能性が高いとみられていた。

実際、5月12日のシャトール戦で0-0で引き分け、1試合を残して3位を確定し、1962-63年シーズン以来45年ぶり(現在のチーム名になってからは初)の1部昇格が決定した。そして、この試合でも伊藤選手はベンチを外れていたのだが、この昇格について同選手は「良かった。自分のペースで頑張って力をちょっとずつ伸ばしたい」(共同通信より)とコメント。さらに、「(日本に)帰る気はない。(1部は)魅力的なので、やる気満々」(同)と残留を明言したのだ。

今季の出場機会はカップ戦1試合のみにとどまっている伊藤選手が、リーグアンでどれほど活躍できるかは未知数だが、オーナーとGMが日本人であることから、本人が希望する限り残留する可能性が高そう。ネットではこの発言を受け、「まずはベンチ定着目指して頑張ってほしい」「強がりなのかもしれんが、根性はありそうだな」「いい心意気じゃないか。がんばれ」など、伊藤選手を応援するコメントが目立つ。また、グルノーブル昇格によって祖母井GMの手腕が絶賛されているのだ。

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