伊達復帰に杉山が苦言? 「実際に若手が刺激を受けるのかしら」。

2008/05/10 17:50 Written by コジマ

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4月6日に約12年ぶりの現役復帰を表明したテニスのクルム伊達公子選手。世界ランキング4位まで至らしめた「ライジング・ショット」は健在で、カンガルーカップ国際女子オープンではシングルスで準優勝、16歳の奈良くるみ選手と組んだダブルスでは優勝を果たした。福岡国際女子テニスでは準々決勝で中村藍子選手に敗れたものの、長いブランクを経た37歳が現役選手と互角に渡り合う姿は、多くの驚きと称賛を浴びているのだ。

そんな伊達選手、復帰に当たって「11年間、解説をしてきて杉山選手ががんばっていると思うが、その後に続く選手が出てこない。技術はもっているのに試合の中で生かし切れてない。モチベーションに関して疑問に感じるところもある」(産経新聞より)とテニス界の将来を憂い、「私が復帰することで、若い選手の刺激になって(私を)追い抜いてくれる選手が出てくればと思う。また、テニスに対する感謝の気持ちもあるので、(テニス界を)活性化できればと思う」(同)と述べていたが、この発言に対して伊達選手の引退後に日本の女子テニス界を牽引してきた杉山愛選手が、自身のブログで疑問を呈している。

杉山選手は、伊達選手の現役復帰について「11年前の引退もビックリさせられましたが、今回の復帰はもっと驚きました」とし、ブランクと年齢を感じさせないプレーに「伊達さんの性格上、復帰を決心したという時点で、『できる!』という手応えがなければ絶対に復帰しようとはしなかったと思ってましたが、ここまで勝ち続ける伊達さんはやはりただ者ではないですねー」と惜しみない賛辞を贈った。

その一方で、伊達選手の「私が復帰することで、若い選手の刺激になって」という発言については、「どうなんでしょうねー!? このカンバックで実際に若手が刺激を受けるのかしら?と、ちょいと疑問です」「だって若手は若手で強くなりたい!うまくなりたい!と頑張ってやっているような気がするからね。これで刺激を受けてできるようなら、前からできてるような気がしないでもない」とチクリ。しかし、伊達選手への批判というよりも、暗に若手選手の奮起を促しているようだ。

杉山選手は続けて「ま、刺激を受けるとしたら、年の1番近い私が『37才でもあんなに頑張れるんだから、私も頑張ろう!』ていうのはありかな!?」としている。今年33歳になる自身にとって、伊達選手の活躍は少なからず発奮材料となっている模様。

これについて、ネットからは「ねたみだ」「素直に応援できない人っているんだな」「杉山かっこ悪い」などの批判が多く寄せられているものの、「読解力が試される文ですね」「別にけなしてる訳じゃないのね」「負けず嫌いな杉山の遠回しな称賛」といった冷静な意見も散見される。また、「実際、伊達は凄いし拍手を送りたいけど11年のブランクがある選手に負けるって悲惨だよな」という若手選手の不甲斐なさを指摘する声も上がっているのだ。

伊達選手はカンガルー杯での準優勝などについて「出来過ぎ」としており、杉山選手と中村選手に森上亜希子選手を加えた日本女子トップ3を「本来なら半年間練習したぐらいの私が渡りあえる相手ではない」(毎日新聞より)と語っている。伊達選手の活躍でベテラン選手がいっそう奮起すれば、若手選手にも良い影響を与えるかもしれない。

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