松井稼頭央内野手の同僚が予告本塁打、闘病少年との約束果たす。

2008/05/03 23:21 Written by コジマ

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昨季、米大リーグのコロラド・ロッキーズでリーグ優勝とワールドシリーズを経験した松井稼頭央内野手。ヒューストン・アストロズに戦いの舞台を移した今季は、開幕戦こそ故障者リスト入りしていたものの、現在は「2番・二塁」でスターティングメンバーとして活躍している。ただ、故障者が続出していたチームは現在ナ・リーグ中地区4位と苦戦中。タイ・ウィギントン内野手が左手親指の骨折から復帰したことから、巻き返しが期待されているのだ。

5月2日のミルウォーキー・ブルワーズ戦では、松井稼選手は4打数1安打とまずまずの成績だったが、5本塁打と強力打線が爆発して7-4と快勝した。この中で、ミゲル・テハダ内野手が予告本塁打を放ち、見事、闘病中の少年との約束を果たしたのだ。

テハダ選手は松井稼選手と同じく、今季からアストロズの一員に加わった。1対5のトレードにふさわしく、現在、打率.350、5本塁打、24打点とリーグトップレベルの成績をたたき出している。そのテハダ選手が2日のブルワーズ戦前に、8歳にして難病の筋ジストロフィーと闘うジェイコブ・スコットくんと昼食をともにし、その夜の試合での本塁打を約束した。

「3番・遊撃」で出場したテハダ選手は六回、内野安打で出塁した松井稼選手を置いて、スコットくんが見守る中で同点となる2点本塁打を放ち、約束を実現した。テハダ選手は「打った瞬間、すごく興奮した。本塁打を打つなんて約束はとても難しいことだけど、オレは打ったんだ」と語り、「今日、あの少年と食事をしたとき、彼を幸せにしたいと思ったんだよ」と強い気持ちで打席に臨んだことを明かしている。地元紙ヒューストン・クロニクルの電子版には、本塁で前走者の松井稼選手に迎えられるテハダ選手の姿が掲載されているのだ。

予告本塁打で少年との約束を果たしたテハダ選手に対し、チームメイトのランス・バークマン内野手は「(テハダは)次のノストラダムスだね」と驚きの声を上げた。また、少年との約束を知らなかったというセシル・クーパー監督は「すばらしい」を連呼し「なんて夜なんだ」と感激しながらも、「しかし、最近のテハダの活躍には驚いていないよ。彼は守備もうまくやっているし、打撃に関してはウチのキーとなってるからね」とコメントしている。

試合後、クラブハウスの外でスコットくんと対面し、バットを渡したというテハダ選手。その後のインタビューに対して、「彼はすごく幸せそうだったよ」とうれしそうに語っていたという。

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