国内の累計販売台数が2,000万台を突破したニンテンドーDS。同じく累計販売台数が800万台を超え、1,000万台の大台が射程に入ってきたPSP。ファミコンからプレイステーション2が全盛だった時代までは、ゲーム機の話題の中心は常に据え置き型だったなりが、近年はニンテンドーDSとPSPの大ヒットによって、話題の軸足が携帯ゲーム機へと移りつつあるなりよね。普及のスピード、ソフトのラインアップともに、今は携帯ゲーム機に分があるなりよ。

そんな盛り上がりを見せる携帯ゲーム機市場に、ニンテンドーDSとPSPに続く「第3」の存在になるかもしれない、韓国発の「MYRACER」と名付けられた携帯ゲーム機が殴り込みをかけるなりよ。「MYRACER」は韓国のMPGIOなるメーカーが開発、日本のオープンメディアが販売代理店となって展開する超小型の携帯ゲーム機。4月21日に公式サイトで100台限定のテスター募集が始まり、7月から9月にかけて、日本での正式発売を予定しているなりね。

公式サイトで公開されている「MYRACER」のスペックを簡単に見ておくと。CPUはARM922T 192MHz（ARMはニンテンドーDSでも採用）、液晶は2.4インチTFT液晶（320×240 QVGA）、メモリは1GB内蔵、外部メモリはSDカード、パソコンとの接続はUSB2.0、対応ファイル形式はMP3/WMA/WAV/JPG/BMP/AVI/TXT/LRC/ID3TAG。全体的には携帯ゲーム機というよりは、ゲームもできる小型音楽プレーヤーといった趣の製品にも見えるなりよ。

「MYRACER」を早くもレビューしているサイト「MELONCOKE」によると、その特徴は次のようなものだというなり。

・ボタンは、方向4ボタンとABXYLRの6ボタン、SELECT、START。
・体積比はNDS Liteの半分以下、GBA Microよりわずかに小さい。
・USBで接続するとマスストレージとして認識。SDカードリーダーとしても使える。
・MPEG4やFLV動画にも対応。

他機種との比較が非常に分かりやすいなりが、「MYRACER」は、あの驚くほど小さいと言われた「ゲームボーイミクロ」よりも小さいという、携帯に非常に便利そうなサイズなりよ。また、FLV動画にも対応しているため、変換作業は挟むようなりが、YouTubeの動画も再生できるなりね。手のひらに収まる程度の大きさで、ゲームもできて、動画も見られて、音楽も聴けて。小さいながらもいろいろなことができるのが「MYRACER」のウリのようなり。

ゲーム機の成功を左右するのはソフトゆえ、「MYRACER」にどのようなゲームメーカーが参入するのかが気になるところなりが、現時点では、韓国で急成長を遂げているモバイルゲームメーカーのCom2uS社が主にソフトの供給を行うそう。Com2uSはこれまでNTTドコモ、au、ソフトバンクの3キャリア向けにゲームアプリを供給してきた実績があるなりが、「MYRACER」を含めて日本での事業に本腰を入れるため、今年2月に日本法人を設立しているなりよ。「MYRACER」に本気で取り組む決意のようなものが、そこからも伺い知ることができるなりね。

現実的にはニンテンドーDSやPSPの牙城を脅かすほどの存在になるのは難しいかもしれないなりが、純粋に消費者の選択肢が増えるのは喜ばしいこと。夏には正式発売される「MYRACER」、ぜひ名前を覚えておいてくださいなり。