野茂英雄投手が3年ぶりにメジャー先発? 地元紙は降格を予想。

2008/04/18 23:35 Written by コジマ

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4月10日のニューヨーク・ヤンキース戦で、タンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)に所属していた2005年7月以来、1000日ぶりに米大リーグのマウンドに戻ってきたカンザスシティ・ロイヤルズの野茂英雄投手。この試合ではアレックス・ロドリゲス内野手、ホルヘ・ポサダ捕手に連続本塁打を浴びたものの、松井秀喜外野手を左飛、三振に仕留め、日米のファンに復活をアピール。トレイ・ヒルマン監督も、失点が今後の登板に影響しないことを示唆していた。

しかし、続く4月15日のシアトル・マリナーズ戦ではイチロー外野手を三振に切りながら、1回を投げて3安打4失点で降板。防御率は13.50となり、交代を告げたヒルマン監督も厳しい表情を浮かべ、試合後にはフォローの言葉もなかった。こうしたことから、マイナー降格を懸念する声が強まっていたのだ。

ところが一転して、4月20日のオークランド・アスレチックス戦で野茂投手が先発登板する可能性が出てきた。万年最下位の弱小チームだったロイヤルズは、日本ハム時代から培ってきたヒルマン監督の綿密なデータ収集力と求心力で快進撃を続けており、現在は9勝7敗でア・リーグ中地区2位につけている。特に投手陣の活躍が目覚しく、先発の柱であるブライアン・バニスター投手とザック・グレインキー投手がともにア・リーグトップタイの3勝を挙げており、防御率でもグレインキー投手がリーグ1位の0.75、バニスター投手が同2位の0.86と絶好調だ。

こうした中で、先発の一角を担う元広島の左腕、ジョン・ベイル投手が4月15日のマリナーズ戦で負傷し、故障者リスト入りした。代わりに昇格したジョエル・ペラルタ投手はリリーフ専門で、ベイル投手が登板を予定していた20日の先発投手は現時点で未定となっており、ブルペンで先発経験があるのが野茂投手とレオ・ヌネス投手だけであることから、登板の可能性が出てきたというのだ。

しかし、チーム公式サイトでは野茂投手が春季キャンプでヒルマン監督から先発失格を通知されたことを挙げ、20日の登板に懐疑的。また、地元紙カンザスシティ・スターも、登板間隔がちょうどよい若手のルーク・ホッチェバー投手を3Aから昇格させ、20日の先発を任せるのではないかと予想している。さらには、ホッチェバー投手が昇格となれば選手枠がいっぱいとなり、降格の対象として野茂投手を最右翼に挙げているのだ。

ホッチェバー投手は、開幕前から野茂投手のライバルに挙げられていた有望投手。24歳と若く、3Aで活躍していることからも、カンザスシティ・スター紙が指摘しているとおり、野茂投手が降格する可能性の高さは否めない。3年ぶりのメジャー先発登板かそれともマイナー行きか、両極端の狭間に立たされている野茂投手、ヒルマン監督の判断が注目されるのだ。

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