メジャーでもヒルマン采配健在、番記者も驚きの優勝候補に3タテ。

2008/04/04 23:07 Written by コジマ

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昨季パ・リーグ連覇を達成し、日本ハムを勇退したトレイ・ヒルマン監督。今季は念願だった米大リーグの監督に就任し、カンザスシティ・ロイヤルズの指揮を執っている。しかし、ロイヤルズといえば4年連続最下位の最弱球団。昨季はメジャー屈指の敏腕GMデイトン・ムーア氏による再建が始まり4年連続100敗こそ免れたものの、69勝93敗という数字はメジャー全体でもワースト3の記録なのだ。

そんなロイヤルズが開幕3連戦で対戦したのが、デトロイト・タイガース。かつてはロイヤルズ同様、メジャーのお荷物球団だったのだけど、今季は米各メディアの予想で優勝候補筆頭に挙げられている。特に、昨季シアトル・マリナーズのイチロー外野手に競り勝ち首位打者を獲得したマグリオ・オルドネス外野手らに、“未来の三冠王”ミゲル・カブレラ内野手が加わった打線は「メジャー最強」の呼び声が高い。そのタイガースを相手に、ロイヤルズが開幕3連勝の快挙を遂げたのだ。

弱小球団を率いることになったヒルマン監督は、日本ハム時代と同じくデータ収集に奔走した。せわしなく動く姿は、地元紙カンザスシティ・スターが驚きをもって報じている。キャンプではテキサスヒット(ポテンヒット)防止のために外野手の守備位置を3、4歩前進させる“奇策”を練習させたほか、「GMからクラブハウスでタオルを洗う人まで、すべて人が勝利をもたらしてくれる存在。こう思わなければ、われわれは勝つことができない」と選手の意識改革にも努めたようなのだ。

これらの努力が功を奏したのか、前述のとおりチームはタイガース相手に5年ぶりの開幕3連勝。ロイヤルズの番記者は、チーム公式サイトで「アナリストも、タイガース首脳陣やファンも、おそらくロイヤルズ自身も、いったい誰がこのことを予想できただろうか」「想像してほしい。ロイヤルズが1位にいることを」と興奮気味に伝えている。

タイガースは開幕前にリードオフマンで外野の要であるカーティス・グランダーソン外野手を骨折で欠き、3日の試合ではカブレラ選手もわき腹痛でベンチスタートしたことも要因として挙げられるけれど、ロイヤルズも攻守の要であるデビッド・デヘスス外野手を欠いた状態だった。

タイガース相手に3連勝した1977年には102勝を挙げて地区優勝しているだけに、ここ数年つらい思いをしていたロイヤルズファンも期待を抱いているのではないだろうか。次のミネソタ・ツインズ戦(現地時間4月4日)では、プロ野球の広島でも活躍したジョン・ベイル投手が登板予定。そろそろ薮田安彦投手のメジャーデビューも見たいところなのだ。

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