「スター・ウォーズ」オタク映画にファン激怒、抗議サイトも開設。

2008/04/01 23:55 Written by コジマ

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今夏、米国でCGアニメ版スピンオフ作品「ザ・クローン・ウォーズ」の公開が決定した映画「スター・ウォーズ」。「エピソード2/クローンの攻撃」の4カ月後から「エピソード3/シスの復讐」へとつながる3年間を描いた米テレビアニメ「クローン大戦」(2003〜04年放送)の1エピソードを長編化したもので、テレビでその続編100話や実写版テレビドラマの制作も発表されていることから、「エピソード3〜」が公開された05年以来となる「スター・ウォーズ」ブームの再来が期待されているのだ。

熱狂的なファンを持つことで知られる「スター・ウォーズ」は、「エピソード1/ファントム・メナス」(99年公開)から「エピソード3〜」まで世界中がお祭り騒ぎとなったのだけど、公開を控えたワインスタイン社配給の映画「Fanboys」が、そんな「スター・ウォーズ」ファンを一斉に敵に回してしまったのだ。

「Fanboys」は、「スター・ウォーズ」オタクたちがファンの聖地であるジョージ・ルーカス監督設立のスタジオ「スカイウォーカー・ランチ」に侵入するというコメディ映画なのだけど、製作が発表されるや否や本物のファンたちが激怒。有志たちが「Stop Darth Weinstein!」(//committed.to/stopdarthweinstein)という抗議サイトを立ち上げ、「ファンを馬鹿にした作品を発売するのならば、地球上の『スター・ウォーズ』ファンは今後、一切ワインスタイン社の映画をボイコットするだろう」という声明文を掲載したのだ。

さらに、米最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「MySpace」上にも同様のページを開設し、悪の象徴である銀河帝国の最終兵器「デス・スター」に「THE WEINSTEIN COMPANY」と記したものや、ワインスタイン社のハーヴェイ・ワインスタイン社長にダース・ベーダーの格好をさせたコラージュ画像を載せている。その怒りの度合いが分かるのだ。

抗議運動の拡大に肝をつぶしたワインスタイン社側は、がんをめぐる内容の別バージョンを用意して鎮火に努めたものの、DVDでは通常版も発売すると発表したことからさらにファンが激怒。傘下のディメンション・フィルムズが配給する「Superhero Movie」を公開する劇場前で抗議運動まで行い、同作品は公開初週末の興行成績は950万ドル(約約9億6400万円)という、予想を下回る結果となってしまったのだ。

こうしたことから「Stop Darth Weinstein!」は、“勝利宣言”を掲載したものの、「抗議活動は終わってない! ワインスタイン社が(通常版を発売しないという)プレスリリースを出すまでは、われわれは同社とディメンション・フィルムズのすべての映画/DVDをボイコットし続ける」と発表している。

「Fanboys」が熱狂的ファンの怒りを買うとは、ワインスタイン社は想像もしていなかったのではないだろうか。どこの国でも、熱狂的ファンを怒らせると恐ろしいことになるのだ。

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