中国の美人五輪選手、「カナダのデブ」発言で日本での知名度上昇?

2008/03/03 23:18 Written by コジマ

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北京五輪の開幕まであと5カ月ちょっと。衛生や環境などの不安点から開催を危ぶむ指摘はあるけれど、各競技の代表候補選手たちは4年に1度の大舞台を目指して白熱した争いを繰り広げている。2月2日に行われたびわ湖毎日マラソンでは大崎悟史選手(NTT西日本)が日本勢トップの3位に入り、五輪代表の座を確実にした。同じく「当確」といわれている尾方剛選手(中国電力)や佐藤敦之選手(同)とともに活躍が期待されているのだ。

こうした五輪前の戦いは、地元中国でも盛り上がっている。男女ともに優勝した卓球の世界選手権では観客席から割れんばかりの声援が飛び交い、日本人選手に罵声が飛ぶほどヒートアップしていたのだけど、その卓球に勝るとも劣らないほど現地の注目を浴びているのが飛び込み。特に国民的アイドルになっている五輪代表最有力候補、郭晶晶(グオ・ジンジン)選手の人気はすさまじく、先日開催されたワールドカップ(W杯)では女子決勝戦のチケットが完売。急遽販売枚数1000枚増やしたのだとか。試合でも、中国が男女合わせて8種目中7種目を制している。

郭選手はアテネ五輪の2種目で金メダルを獲得した中国女子飛び込みのエースながら、化粧品などのCMモデルも務めるなど「美」の象徴としても知られているのだけど、日本では飛び込みがそれほどメジャーでないこともあってあまり知名度は高くなかった。しかし、思わしい結果が出せなかったW杯後の会見で、「(北京五輪の最強ライバルは)ロシアのユリア・パハリナとカナダのデブ」と発言したことが問題となり、中国メディアから批判が殺到。このニュースが伝えられたことによって、日本でも一躍脚光を浴びているのだ。

郭選手の問題発言がロイターや中国情報局によって日本に伝えられた2月27日には、「goo」の検索ワード急上昇ランキングで48位を記録。多くのブログが郭選手のことを「中国のエリカ様」などと取り上げ、「カナダのデブ」と言われたブライズ・ハートリー選手も同日の「Yahoo!」の検索ワード急上昇ランキングで8位にランクされた。さらに、郭選手のセクシーショットが日本のサイトに掲載されたことが中国メディアでも話題になっているのだそう。

今回の発言に対して、中国メディアは「身体的特徴で他国の選手を表現するとは失礼だ」(中国情報局−華商報より)、「すべての中国国民がマナー向上に努め、選手らが科学・肉体・精神面でトレーニングを受けているときに、一部のスターが相手への対応という基本的な教養に欠けているとは信じ難い」(ロイター−新華社より)など厳しい論調が目立つ。これは、多くのCMに出演し、米プロバスケットボールNBAの姚明(ヤオ・ミン)選手(ヒューストン・ロケッツ)を抑えて中国スポーツ長者番付トップに立つという郭選手の「商業的活動」に対するこれまでの不満が、一気に噴出したようなのだ。

その一方で、「マスコミの中には郭選手の気持ちを傷つけるような論調もある。アスリートは聖人でないし、間違いもある。マスコミは郭選手に対してもっと寛容であってほしい」(中国情報局−新華社より)と擁護もされている。

思わぬことで国際的な知名度が上昇した郭選手、五輪での活躍も含めて今後も世界的な注目を浴びそう。

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