「かわいくない」平城遷都1300年祭マスコットキャラに批判殺到。

2008/03/02 16:17 Written by コジマ

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ご当地キャラクターの中でも、ほのぼのとした雰囲気と脱力感を漂わせるデザインが話題となっている「ゆるキャラ」。国宝・彦根城築城400年祭(滋賀県彦根市)の「ひこにゃん」やのじぎく兵庫国体(兵庫県)の「はばたん」など、全国区の人気者になっているキャラも登場しており、現在開催中のチャレンジ!おおいた国体(大分県)の「めじろん」もまずまずの注目を浴びているのだ。

そんな中、2010年に開催が予定されている平城遷都1300年祭(奈良県)のマスコットキャラが発表された。彫刻界の第一人者である東京芸術大大学院の籔内佐斗司教授がデザインしたもので、鹿の角を生やした童子のようないでたち。専門家12人の計21案からこのデザインを選んだ平城遷都1300年記念事業協会は「悠久の歴史の中で奈良の地を守り育ててきた仁王さまや阿修羅、十二神将、四天王などの使命を受け継ぎ、現代と未来を結ぶ新しいキャラクターの誕生です」と説明している。

ところが、このマスコットキャラに対する反応はイマイチで、毎日新聞には「高名な彫刻家の作品ということもあり芸術性は高い気がする。が、この着ぐるみに子どもがなつくだろうか? このキャラクターのグッズが売れるだろうか? 個人的には、見通しは暗いと思う。」という記者の意見が掲載された。ネットでも「センスがない」「ビックリマンシールでありそう」などの否定的な意見が飛び交っていたのだ。

案の定、愛称を募集した奈良県のホームページには、2000件を超える応募とともに「かわいくない」などの批判が殺到。キャラクター設定には「仏さま」とは記されていないものの、額に白毫(びゃくごう)があるためか「仏に角を生やすなんて侮辱だ」という意見もあったのだとか。また、著作権を500万円で買い取ったことにも非難の声が上がっており、ついに市民が「1300年祭を救う会」を結成。反対運動に乗り出したのだ。

「救う会」は署名を集めるなどして撤回を求めるそうだけど、これに対して、協会の杉田憲英総務部長は「大切なのは事業で何をするか。現時点では変えるつもりはない」(毎日新聞より)とコメント。市民の声には応じないみたい。

イベントの成功をも左右するといわれているマスコットキャラだけに、協会のこうした態度にも疑問が投げかけられている。ただ、ネットでは「ビックリマンシール」風のパロディ画像などが作られるなど、話題性は抜群。逆に成功する可能性もあるのだ。



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