松井秀外野手は過大評価選手? 年俸払い過ぎランキングで2位に。

2008/02/22 23:49 Written by コジマ

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守備やケガの面から、今季はレギュラー落ちが懸念されている米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜外野手。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMがライバルのジョニー・デーモン外野手に妙に肩入れしているため左翼手としての出番は期待薄で、ジョー・ジラルティ監督も「まずは指名打者(DH)として試合に復帰する可能性が高い。実戦に戻る上で、それが良い方向だと思う」(時事通信より)と語っているのだ。

そんな松井選手が、米スポーツ専門誌スポーティング・ニューズの「年俸払い過ぎランキング」の2位に選ばれてしまった。これは同誌記者のデヴィッド・ピント氏が、年俸800万ドル以上の選手124人のうち、昨季以前から複数年契約を結んでいる86人を対象に、成績の割に高年俸をもらっている選手をランクしたもの。年俸100万ドル当たりで、勝利にどれほど貢献したかを査定しているのだ。

松井選手は2002年オフにヤンキースと契約した際は年俸700万ドル(約7億5000万円)だったのだけど、05年の契約延長で同1300万ドル(約14億円)に増加。契約時はシアトル・マリナーズのイチロー外野手を抜いて日本人選手トップとなり、昨季開幕前に発表された全体年俸でも29位。チーム別でトップヤンキースの中でも、デーモン選手と並ぶ6位にランクされている。

今回、松井選手が2位に選ばれたのは、契約期間2年以下(短期契約)の打者部門で、年俸100万ドル当たりの勝利貢献度は0.9とされている(平均は1.4)。松井選手は昨季、打率.285、25本塁打、103打点、出塁率.367、長打率.488とまずまずの成績を残しているのだけど、松井選手より高年俸ながら成績を大きく下回った指名打者争いのライバル、ジェイソン・ジアンビ内野手は貢献度1.2(長期契約打者部門で2位)。どうやら、相次ぐケガにより194試合しか出場できなかったことが原因とされているようなのだ。

各部門の1位は、短期契約投手部門がロサンゼルス・ドジャースのジェイソン・シュミット投手(年俸1570万3946ドル、貢献度0.0)、短期契約打者部門がボストン・レッドソックスのJD・ドリュー外野手(同1440万ドル、0.85)、長期契約投手部門がヤンキースのカール・パバーノ投手(同1000万ドル、0.08)、長期契約打者部門がシシナティ・レッズのケン・グリフィー・ジュニア外野手(同844万6647ドル、1.1)となっている(年俸は2007年のもの)。

このほか、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのランディ・ジョンソン投手が短期契約投手部門の5位(貢献度0.3)、シカゴ・カブスのデレク・リー内野手が短期契約打者部門の4位(同1.1)、ニューヨーク・メッツのペドロ・マルチネス投手が長期契約投手部門の3位(同0.6)、レッドソックスのマニー・ラミレス外野手が長期契約打者部門の4位(同1.3)など、日本でも有名な選手もランクインしている。しかし、06年4月に発表されたスポーツ専門局フォックス・スポーツによる「年俸面で過大評価されている選手」で4位となったヒューストン・アストロズの松井稼頭央内野手は、メッツに所属していた当時と比べて年平均で200万ドル以上下がったためか、今回は名前が挙がらなかったのだ。


◎メジャー年俸払い過ぎランキング

[短期契約投手部門]
1. ジェイソン・シュミット(ドジャース) 0.0勝/100万ドル
2. クリス・カーペンター(カージナルス) 0.0勝/100万ドル
3. アダム・イートン(フィリーズ) 0.2勝/100万ドル
4. ビンセント・パディラ(レンジャーズ) 0.2勝/100万ドル
5. ランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス) 0.3勝/100万ドル

[短期契約打者部門]
1. JD・ドリュー(レッドソックス) 0.85勝/100万ドル
2. 松井秀喜(ヤンキース) 0.9勝/100万ドル
3. ジム・ドモンズ(パドレス) 0.95勝/100万ドル
4. デレク・リー(カブス) 1.1勝/100万ドル
5. ノマー・ガルシアパーラ(ドジャース) 1.2勝/100万ドル

[長期契約投手部門]
1. カール・パバーノ(ヤンキース) 0.08勝/100万ドル
2. マイク・ハンプトン(ブレーブス) 0.4勝/100万ドル
3. ペドロ・マルチネス(メッツ) 0.6勝/100万ドル
4. ベン・シーツ(ブリュワーズ) 0.9勝/100万ドル
5. ジェイソン・イズリングハウゼン(カージナルス) 1.1勝/100万ドル

[長期契約打者部門]
1. ケン・グリフィー・ジュニア(レッズ) 1.1勝/100万ドル
2. ジェイソン・ジアンビ(ヤンキース) 1.2勝/100万ドル
3. ギャレット・アンダーソン(エンジェルス) 1.2勝/100万ドル
4. マニー・ラミレス(レッドソックス) 1.3勝/100万ドル
5. エイドリアン・ベルトレー(マリナーズ) 1.3勝/100万ドル

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