2005年4月から「連続ドラマのようなアニメ」「大人も楽しめるアニメ」をコンセプトに、フジテレビ系の深夜に新設された「ノイタミナ(NOITAMINA)」枠。第1弾の「ハチミツとクローバー」から、現在放送中の「墓場鬼太郎」まで、これまで10作品が放送されているなりが、いずれ劣らぬ人気作を原作にした作品を揃えているため、放送前から話題になることが多いなりよ。全体的に少女マンガや女性を意識した作品を原作にすることが多く、それがゴールデンタイムに放送されるアニメとはひと味違う雰囲気を醸し出すのに一役買っているなりね。
参考までに、これまで放送された作品をまとめておくなり。
◎「ノイタミナ」枠の作品
「ハチミツとクローバー」(原作:羽海野チカ)
「Paradise Kiss」(原作:矢沢あい/「ご近所物語」の続編)
「怪 〜ayakashi〜」(原作:日本の著名怪談)
「獣王星」(原作:樹なつみ)
「ハチミツとクローバーII」(原作:羽海野チカ)
「働きマン」(原作:安野モヨコ)
「のだめカンタービレ」(原作:二ノ宮知子/連ドラ直後に放送)
「モノノ怪」(原作:日本の著名怪談)
「もやしもん」(原作:石川雅之/農大舞台の大ヒット細菌マンガ)
「墓場鬼太郎」(原作:水木しげる/「ゲゲゲの鬼太郎」の原型)
中でも「ハチミツとクローバー」「働きマン」「のだめカンタービレ」「もやしもん」「墓場鬼太郎」の視聴者からの反響は大きく、こうした成功の積み重ねによってメディアの扱いもずいぶんと大きなものとなってきたなりよ。深夜枠のため視聴率は一桁台と目立ちはしないなりが、「『ノイタミナ』枠のアニメはどれも面白い」と評価はうなぎ上りなりね。
そうした流れを受け、今年4月からスタートするのが「図書館戦争」。公式ホームページによると、「公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された架空の現代日本を舞台に、不当な検閲から『本』を守ろうとする図書隊員たちの戦いと日常を描いたエンターテインメント小説」が原作(著者:有川浩)。これまでシリーズ4巻が発売され、累計52万部を売り上げるスマッシュヒットを飛ばしているほか、書店員がその年の優れた作品を選ぶ「本屋大賞」にもノミネートされた作品なりね。
制作は世界のアニメファンを熱狂の渦に巻き込んだ「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズのプロダクションI.Gが担当。演出には「テニスの王子様」で一躍人気アニメ監督の仲間入りを果たした浜名孝行監督が起用されるなど、「超一流」のスタッフが「ノイタミナ」枠で手腕を振るうなり。
日本の古典的な怪談を原作にした「怪 〜ayakashi〜」「モノノ怪」を除き、「ノイタミナ」枠で小説がアニメ化されるのは初めてのこと。現在放送中の「墓場鬼太郎」とはガラリとテイストが変わる「図書館戦争」、どのようなアニメに仕上がるのか、今から楽しみなりね。