宝塚からテレビの世界に転身後しばらく低迷していた天海祐希にとって、いわば「出世作」とも言えるのが、サディスティックな鬼教師役で世間の注目を一手に集めた「女王の教室」(日本テレビ系)。続けて主演したスペシャルドラマ「女の一代記 越路吹雪」(フジテレビ系)、月9ドラマ「トップキャスター」(フジテレビ系)でも安定した視聴率を獲得し、「視聴率女優」と呼ばれるようになったのは、2005〜2006年頃のことだったなり。ドラマの世界で主役を張る女優にとっては、この上ない称号と言えるなりね。
ところが「女王の教室」後、順風満帆だった天海祐希に急ブレーキをかけてしまったのが、2007年の冬ドラマ(1〜3月)に放送された「演歌の女王」(日本テレビ系)。脚本には「女王の教室」で天海祐希とタッグを組んだ遊川和彦氏、プロデューサーには同じく「女王の教室」を担当した大平太氏を起用し、「女王の教室」組が再結集するという触れ込みだっただけに、視聴率にも多大な期待が寄せられていたなりね。でも、蓋を開けてみれば初回の10.9%をピークに視聴率は下降線。全10回の平均視聴率は9.1%と「惨敗」だったなりよ。
ただ、比較的若い視聴者層を想定した土曜21時枠のドラマの題材として「演歌」は不適当だった、コメディタッチに走りすぎていた、共演のキャストが弱かったなど、そもそも天海祐希どうこうの問題ではないと擁護する声も多々。とはいえ主演作である「演歌の女王」で「視聴率女優」の称号にミソを付けてしまったのは事実だけに、次の出演作で巻き返しを図れるかどうかに注目が集まっているなりね。
それから1年以上が経過し、現在に至るなりが、ようやく今年4月スタートの「春ドラマ」で新たな連続ドラマに挑むことが明らかになったなりよ。主演するのはTBS系の金曜22時枠で放送される作品(タイトル未定)で、結婚や人生に悩む39歳の独身精神科医役を演じるなりね。40代を間近に控えた女心を描く作品だけに、共演者も全体的にアダルトな人たちで固められており、35歳の藤木直人、39歳の大塚寧々、36歳の筒井道隆らが起用されるようなり。
TBSの金曜22時枠はここのところ視聴率が低迷しているため、「視聴率女優」奪還に燃える天海祐希ともども、巻き返しを図ることができるかどうか。注目しておきたいところなり。
☆現在までに判明している2008年「春ドラマ!」
[記号の説明]◎…確定、○…ほぼ確定、△…噂アリ、×…ガセ
◎火曜22時「無理な恋愛(仮)」(主演:堺正章)フジテレビ系
◎金曜21時「パズル(仮)」(主演:石原さとみ)テレビ朝日系
◎金曜22時「タイトル未定」(主演:天海祐希)TBS系
◎土曜20時「ROOKIES−ルーキーズ−」(主演:佐藤隆太)TBS系
◎土曜21時「ごくせん3」(主演:仲間由紀恵)日本テレビ系
◎日曜21時「猟奇的な彼女」(主演:草なぎ剛)TBS系