景気後退が懸念されている最近の米経済。ウォール真木の身近でも一ヶ月ほど前に仕事を失った友人がいます。一生懸命、次の仕事を探しているものの、こういうのって面接だの何だのと、時間がかかるもの。不安も重なるし、電話するたびどんどん声に元気がなくなっていく友人には、なんて声をかけたらよいのか……(涙)。
そんな友人が先日ぼやいていたこと。失業手当を申請しようと思っているのだけれど、その手続きや審査が厳しくてさらにストレスが溜まったそうです。なんでそんなに失業手当を受け取るのが難しいのか? それは今現在手当を受けている人の中に、明らかに制度を悪用している人々がいるから、という残念な現実があるからではないでしょうか。
これは米国での話ではないのですが、英国では現在失業手当を受け取っている国民(260万人あまり)の、なんと6割もが、働けるのに働こうとしない人々だといわれています。手当てを受けている場合、定期的に政府から面接を受けなければなりません。そして受け取りが許可された場合は、後日きちんと再就職の準備を進めているか、ケガや病気で失業した場合は、健康面での回復がどれだけしているか、など、面接で厳しくチェックがされることになっています。
ところがこのチェックのための面接を、何かと理由をつけて欠席する人々が続出しているんだそうな。なんでも全体の1/5にも上るそうです。今回報告された内容によると、欠席の理由もこれまた情けない内容が多く、
「酔っ払いすぎていけない」
「休暇に行っていていない」
など、よくそんないい訳で通用すると思っているなぁ? とツッコミどころが満載です。お酒飲んでいるヒマはないだろうに。それに失業している人が、どうやったら休暇に行けるお金をかせいでいるのか? このほかにも、階段から転げ落ちて動けなかった、記憶喪失になった、さらにもっと大胆な答として
「自分の人生に仕事なんて意味ない」
と、いうのもあったとか……。意味ないんなら失業手当も受け取るなよ、まったく(怒)。しかしこういう人々を野放しにしている政府側にも、問題はあるような。1度申請を許可した場合、それを取り上げるのは難しいんでしょうねぇ。
けれど、こうしてシステムを悪用する人が増えれば増えるだけ、審査の目も厳しくなっていきます。すると真面目に申請している人々にとって、自分のせいではないのに、いろいろと不利になってしまうという(涙)。これぞまさしく悪循環。せめてウォール真木の友人のように、本当に困っている人には救いの手を差し伸べてください〜。