開設から6年半、2ちゃんねる対抗掲示板「1ch.tv」がアクセス不能に。

2008/01/31 21:34 Written by コ○助

このエントリーをはてなブックマークに追加


今から6年以上も前の2001年、当時すでに掲示板サイトの頂点に立っていた「2ちゃんねる」への対抗を謳い、注目の集まる中でデビューを飾った「1ch.tv」。株式会社アスキーの創業者で、かつて米マイクロソフトの副社長を務めたこともある西和彦氏がプロデュースを担当し、「2ちゃんねる」の掲示板プログラムの原型を作ったあめぞう氏が全面協力するという、盤石の態勢で「1ch.tv」は船出したなりよ。

「1ch.tv」の発表記者会見の様子を伝えた当時のインプレスの記事(2001年10月4日付け)によると、西氏は「1ch.tv」開設の動機を「『2ちゃんねる』を見て、こんな失礼で、酷い、めちゃめちゃなBBSがあっていいのかと疑問に感じた」「『2ちゃんねる』ユーザーと話し合った際に煽られた」と説明。「大規模掲示板は荒れるのが当たり前」というネットの状況を変えるために、それまでIT業界の名だたる企業で実績を残してきた西氏が、本腰を入れて取り組んだのが「1ch.tv」だったなりね。

そのため、「自作自演ができない仕組み」「悪質な書き込みの検閲、削除」「価値ある情報への報酬制度」などの、「2ちゃんねる」にはないコンセプトの機能やサービスを掲げ、さらには「自動翻訳による海外ユーザーの集客」「携帯電話やPHS経由の動画発信」など、次々と独自の構想を披露したなりよ。

ところが、こうした西氏の2ちゃんねるへの挑発的な態度が、皮肉にも「1ch.tv」には大きなマイナスとして作用してしまったなり。開設当初から「2ちゃんねる」では「1ch.tv」への猛批判と罵倒が繰り返され、次第に「1ch.tv」には「二番煎じ」「風呂敷広げすぎ」「閑散としている」といったイメージが染みつくことに。その後は、ただの一度も盛り上がりを見せることなく、また、西氏が掲げた構想はほとんど実現されることなく、現在までひっそりと運営が続けられてきたなりね。きっと「まだあったことに今気が付いた」という人も少なくないのでは。

そして迎えた2008年1月。ついに「1ch.tv」が、終焉の時を迎えたようなり。「はてな匿名ダイアリー」に投稿された「1ch.tvが見れなくなりました…」や、その他ネットの情報のよると、1月27日頃を境に、すでに閲覧ができない状態になっていたそう。

特に「終了のお知らせ」などの告知は行われていないなりが、現在(1月31日21時30分時点)もアクセスができない状態であり、どうやら閉鎖したとの見方が強まっているなりね。「2ちゃんねる対抗」の夢は叶わず、「1ch.tv」はネットに何も残すことができなかったなりが、その名前は古くからのネットユーザーの心に、今後も生き続けていくはずなり。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.